「また歯の根の治療が必要?」神経の治療をやり直す原因と成功率を徹底解説!
千葉で再根管治療なら陽光台ファミリー歯科クリニックへご相談ください。
歯の神経を取る「根管治療」。一度終わったはずなのに、「また同じ歯が痛い」「歯茎が腫れてきた」という経験はありませんか?
実は、一度行った根管治療の後に、再び治療が必要になることは珍しくありません。これは歯科では「感染根管治療(さいこんかんちりょう)」と呼ばれ、一般的には「神経の治療のやり直し」と言われます。
なぜ、治療済みの歯をもう一度治療しなくてはならないのでしょうか?
それは、根管内にわずかに残っていた細菌や、治療後に詰め物・被せ物の隙間から外部から侵入した細菌が再び増殖し、根管の先端や周囲で炎症を起こしてしまうからです。
この再治療(感染根管治療)は、初回に比べて難易度が高くなる傾向があります。しかし、痛みを放置したり、治療を諦めたりすると、病巣が広がり、最悪の場合、大切な歯を失う抜歯の選択肢しか残らなくなる可能性もあります。
ご自身の歯を一日でも長く守るためにも、再治療が必要になったサインを見逃さず、その原因と適切な治療法を理解することが非常に重要です。
根管治療が「失敗」する主な原因5つ
根管治療の「やり直し」が必要になるのは、患者さんのせいではありません。多くの場合、根管内部の環境や治療時の状況が関わってきます。主な原因は以下の5つです。
根管内の細菌の取り残し(再感染)
根管は非常に複雑で、枝分かれしています。初回治療時に器具が届かない、または目視で確認しきれなかった部分に細菌が残り、時間の経過とともに増殖してしまうことがあります。
不適合な詰め物・被せ物(二次う蝕)
根管治療後の詰め物や被せ物(クラウン)に、わずかな隙間ができると、そこから唾液や細菌が侵入し、根管内部が再び感染してしまいます。
歯根のひび割れ(歯根破折)
治療を繰り返した歯や、大きな力がかかった歯は、歯の根(歯根)にひび割れや亀裂(歯根破折)が生じることがあります。これは細菌の温床となり、再治療が困難になる、または抜歯が必要になる最も深刻な原因の一つです。
未処置の根管(見落とし)
歯の根管の本数には個人差があり、まれに歯科医師が気づかなかった、あるいはアクセスできなかった「未処置の根管」が残っている場合があります。ここに細菌が残ると、炎症の原因となります。
根管充填剤の劣化
根管を密閉するために詰める材料(根管充填剤)が、時間の経過や唾液の侵入によって劣化し、密閉性が失われると、細菌が根管内に入り込みやすくなります。
再治療の流れと、成功率を高めるための最新治療
感染根管治療(再治療)は、初回治療よりも難易度が高いからこそ、成功率を高めるための専門的な技術と設備が必要になります。
感染根管治療(再治療)の一般的な流れ
診断:レントゲンやCTスキャンを用いて、病巣の大きさ、根管の状態、破折の有無を正確に把握します。
既存の詰め物・被せ物の除去:感染源の遮断と、根管へのアクセスを確保するために、上部構造を外します。
古い充填材の除去:根管内に充填されている古い薬剤や感染物質を徹底的に除去します。
根管の清掃・消毒:専用の器具と薬剤で、細菌に汚染された根管壁を慎重に削り取り、消毒します。
根管の封鎖(再充填):細菌がいないことを確認した後、再感染を防ぐために、根管の先端まで緊密に薬剤を充填します。
最終的な詰め物・被せ物の装着:歯を保護し、機能を回復させるために新しい上部構造を装着します。
成功率を高めるための専門的な治療法
成功率を高める鍵は、いかに細菌を徹底的に除去し、再感染を防ぐかです。当院では以下の専門的なアプローチを取り入れています。
マイクロスコープ(歯科用顕微鏡)の使用
肉眼では見えない複雑で細い根管の内部を最大20倍程度に拡大して確認できるため、細菌の取り残しや、未処置の根管の発見、精密な治療が可能になります。
ラバーダム防湿
治療する歯だけをラバー(ゴムのシート)で隔離することで、治療中に唾液や口腔内の細菌が根管に侵入するのを完全に防ぎます。これは、感染予防の観点から非常に重要です。
ニッケルチタンファイル
柔軟で弾力性のある特殊なファイル(治療器具)を使用することで、湾曲した根管にも対応しやすく、効率的かつ安全に根管の清掃を行うことができます。
再治療を「避ける」ために、患者さんができること
「神経の治療のやり直し」は、誰しも避けたいものです。一度根管治療を終えた歯を長持ちさせ、再治療のループに陥らないために、患者さんご自身ができる大切な対策を3つご紹介します。
日頃の徹底したセルフケア
治療済みの歯の根元や被せ物の境目は、特にプラーク(歯垢)がたまりやすく、細菌が侵入しやすいポイントです。歯ブラシだけでなく、デンタルフロスや歯間ブラシを使って、隣接面や被せ物の周囲を丁寧に清掃しましょう。歯科医師や歯科衛生士から指導された正しいブラッシング方法を実践し、口腔内の清潔を保つことが、再感染を防ぐ最大の防御策になります。
定期的な歯科検診とメンテナンス
症状がなくても、3〜6ヶ月に一度は歯科医院でプロフェッショナルケアを受けましょう。検診では、詰め物や被せ物にわずかな隙間や劣化がないかをチェックし、早期に対処できます。レントゲン撮影により、患者さん自身では気づけない根の先に病巣が再発していないかを早期に発見できます。
精度の高い最終補綴物(被せ物)の選択
根管治療が成功した後、最終的に被せる詰め物や被せ物(クラウン)の精度が、歯の寿命を左右します。歯との密着度が高い材料や技法(例:精度の高いセラミックなど)を選択することで、細菌の侵入経路を最小限に抑えられます。担当の歯科医師と相談し、ご自身の口腔内の状況と予算に合った最適な補綴物を選びましょう。
被せ物の質と根管治療の成功率の関係
神経の治療のやり直しを検討している方へ
「神経の治療のやり直し」を検討されている方は、不安と同時に「本当に治るのか?」「次は抜歯しかないのか?」という疑問をお持ちかもしれません。
再治療か、外科的な治療か、それとも抜歯か
再治療の診断の結果、通常の感染根管治療(やり直し)で対応が難しい場合もあります。主な選択肢は以下の通りです。
感染根管治療(再治療):最も一般的な選択肢。古い感染源を全て除去し、根管を再び密閉します。
歯根端切除術(外科的治療):根の先にできた病巣が大きく、通常の再治療ではアクセスが困難な場合、歯茎を切開して直接病巣と根の先端を外科的に切除する方法です。
※術中の映像が映りますのでご注意ください
大切なのは「相談」と「セカンドオピニオン」
再治療は繊細かつ難易度の高い治療です。治療を始める前に、ご自身の歯の状態、治療計画、予想される成功率、そして治療にかかる費用や期間について、担当の歯科医師と十分に話し合ってください。
もし不安がある場合は、根管治療の専門的な知識と技術を持つ歯科医師にセカンドオピニオンを求めることも、ご自身の歯を守るための賢明な選択です。あなたの歯の将来は、適切な診断と精密な治療にかかっています。まずは専門の歯科医師にご相談ください。
【まとめ】大切な歯を失わないために、再治療の成功率を高めよう
「神経の治療のやり直し(感染根管治療)」は、根管内の細菌の取り残しや詰め物の劣化など、様々な原因で引き起こされます。しかし、再治療を適切に行うことで、大切な歯を救い、長く使い続けることは十分可能です。
再治療の成功率を高めるためには、マイクロスコープやラバーダム防湿といった精密な治療設備と、それを扱う専門的な知識・技術が不可欠です。
「また痛くなったから…」と諦める前に、まずは現在の歯の状態を正確に診断してもらいましょう。不安な点があれば、セカンドオピニオンも活用しながら、ご自身の歯を守るための最善の選択をしてください。
千葉県木更津市の歯医者、陽光台ファミリー歯科クリニックではマイクロスコープやラバーダム、ニッケルチタンファイルを使用した成功率の高い根管治療を行っています。再根管治療が必要と言われた、もう抜くしかないと言われたという方は一度当院へご相談ください。LINEまたははお電話(0438-38-4854)からご予約ができます。
医師紹介
理事長 渡辺 泰平(歯学博士)
資格
PERF-JAPAN講師(根管治療)
PERF-JAPAN認定専門医
MicroPex Hygienic Laboratory講師(歯周病治療)
Karl Kaps Germany 認定講師(マイクロスコープ)
日本・アジア口腔保健支援機構 第二種感染管理者検定講師
日本顎咬合学会 認定医
認定医日本健康医療学会 認定医
日本・アジア口腔保健支援機構 第一種感染管理者
健康医療コーディネーター