【歯の根っこの治療】保険適用でできること・できないこと|費用と期間のリアル
千葉で歯の根っこの治療なら陽光台ファミリー歯科クリニックへお任せください。
歯の根っこの治療(根管治療)は、歯の内部にある神経(歯髄)が炎症を起こしたり、細菌感染を起こした時に行う治療です。歯の神経はとても繊細で、虫歯が深くなると細菌が入り込み、強い痛みやズキズキとした拍動痛、冷たいもの・熱いものへの鋭いしみなどを引き起こします。さらに進行して神経が死んでしまうと痛みは一時的におさまりますが、根の先で細菌が増え、膿が溜まって腫れを起こすこともあります。

根管治療では、これら細菌に汚染された神経をすべて取り除き、根の内部をファイルと呼ばれる器具で丁寧に清掃します。その後、薬剤で徹底的に消毒し、再び細菌が入り込まないように根の内部を密閉します。歯の根は1本から4本以上あることもあり、その形状も大きく曲がったり枝分かれしたりと複雑です。

そのため治療には高度な技術と多くの時間を必要とします。
しかし、この治療を適切に行うことで、抜歯せずに歯を残せる可能性が大きく高まります。根管治療は「歯の寿命を左右する」といっても過言ではない、非常に重要な治療なのです。
根管治療は保険適用?その条件と費用の目安
根管治療はほとんどのケースで保険適用となります。虫歯や細菌感染によって歯髄の炎症・壊死が確認されれば、「歯の保存を目的とした必要な処置」と判断されるためです。患者さんからの質問で多いのが「どれくらい費用がかかるのか?」という点ですが、保険診療のため全国どこで治療を受けても費用はほぼ同じです。
一般的な目安としては、
前歯:3,000〜4,000円
小臼歯:4,000〜6,000円
大臼歯:6,000〜9,000円
(※いずれも3割負担・根管充填までの概算)
これにレントゲン撮影や最終的な土台(コア)、被せ物などが加わります。
費用が抑えられる一方で、保険診療にはいくつか制約があります。使用できる器材・薬剤が限定されていたり、1回あたりの診療報酬が決まっているため、十分な治療時間を確保しづらいという現実があります。「安い=質が低い」という訳ではありませんが、治療にかけられる時間と使用する機材に制限があるため、治療の精度に差が出やすいのも事実です。

保険の根管治療でできること・できないこと
保険治療であっても、歯を残すために必要最低限の根管治療は全て行うことができます。しかし、「できること」と「できないこと」の違いを知っておくと、治療の選択がしやすくなります。
⭕️保険の範囲でできること
硬いステンレス製ファイルを使った根管の拡大
薬剤による根管内の消毒
ガッタパーチャと呼ばれる材料での根管充填
根の治療が終わった後の土台・被せ物の作製
これらは歯を残すために必要な基本ステップであり、全国の歯科医院で広く行われています。
❌保険だと難しい・できないこと
マイクロスコープを使った精密視野での治療
歯のひび・根の破折・複雑な枝分かれの確認
非常に柔軟で効率的なNiTiファイル(ニッケルチタンファイル)の使用
ラバーダムを標準で使用した無菌的な治療環境
1回あたりに長時間をかけて徹底的に洗浄・形成、少ない治療回数
CT撮影による3次元的な根形態の評価

保険診療では「短時間で必要最低限の治療」を行う設計になっているため、時間をかけたい難症例ほど制約が大きくなります。特に大臼歯や再治療のケースでは、精度の差が成功率に大きく影響することがあります。
自費治療との違い(成功率・精度・再発率)
自費の根管治療では、保険では使用できない設備や器材をフル活用できるため、精度が大幅に高まります。
自費治療で使用される主な設備
マイクロスコープ(歯科用顕微鏡)
→ 最大20倍以上の視野で、根管内部の細部まで確認可能

ラバーダム防湿
→ 唾液に含まれる細菌が根管内に入るのを防ぐ

NiTiファイル
→ 複雑に曲がった根管にも追従でき、効率的で清掃精度が高い

CT(3D画像)診断
→ 見えない根の形態・ひび・病変の位置を立体的に把握できる

これらを組み合わせることで、根管内部の汚れを「見ながら」確実に除去でき、再発リスクが大幅に減少します。
成功率の違い
保険治療:50%以下の成功率
自費治療:80〜90%以上の成功率

特に
過去に治療したが再発している歯
根管が細い・曲がっている歯
奥歯(大臼歯)
では成功率の差が顕著になります。
自費治療は費用が高いというデメリットがありますが、「一度の治療で確実に治したい」「抜歯を避けたい」という方にとっては大きなメリットがあります。
後悔しないためには「自費の精密根管治療」が圧倒的におすすめな理由
根管治療は「歯の寿命をどれだけ延ばせるか」を決める非常に重要な治療です。
そして結論からいうと、長期的な視点で後悔したくない場合は、自費の精密根管治療を選ぶメリットが圧倒的に大きいといえます。
なぜなら、根管治療の成否は “どれだけ徹底的に細菌を除去し、再侵入を防げるか” によって決まり、その精度は使用できる設備と治療時間に大きく左右されるためです。
1. 成功率・再発率の差が大きい
自費診療では、
マイクロスコープで根管の奥まで視認
ラバーダムで完全防湿
NiTiファイルで複雑な根管にも確実に追従
CTで根の形・病変・破折の有無を事前に把握
といった「成功率を上げるための要素」をすべて揃えることができます。その結果、成功率は80〜90%以上と高く、再発の可能性が大きく下がります。

一方の保険診療は、使用器材や治療時間に制限があり、「見えないまま」「勘に頼った」治療になる場面がどうしても増えます。成功率は50%以下と言われ、難症例ほど差が開きやすくなります。
2. 再治療になると難易度が跳ね上がる
根管治療は、“最初の治療が一番治りやすい” という特徴があります。
再治療になると、
古い薬剤や詰め物をすべて除去
根管内の形がより複雑に変形
感染が広がりやすい
という理由で難易度が急上昇します。
「最初は保険で…」という選択が、結果的に歯の寿命を縮めてしまうケースは少なくありません。スタートで精密治療を行うことは、将来の後悔を大きく減らす最良の選択です。

3. 抜歯リスクが大幅に減る
根管治療がうまくいかない場合、細菌が再び根の先で繁殖し、根の先に膿が溜まり、歯を支える骨が溶けてしまうこともあります。これが悪化すると抜歯になることもあります。
自費の精密治療では、感染源を徹底的に除去し、根の先まで確実に封鎖できるため、抜歯のリスクを最小限に抑えることができます。

4. 「治療時間」が大きな差になる
保険診療は1回あたりの診療時間に制限があるため、1本の根管治療に十分な時間を確保しづらいのが現状です。
一方、自費診療では1回60〜90分以上をかけて根管の探索・洗浄・拡大・消毒を丁寧に進めることができます。
同じ“根管治療”といっても、実際には全く別のクオリティの治療になることが多いのです。

5. どんな人に自費治療がおすすめ?
以下の方は、特に自費の精密根管治療を選ぶメリットが非常に大きいです。
奥歯(大臼歯)の治療が必要な方
再治療が必要な歯
根の形が細い・曲がっていると指摘された方
長期的に歯を残したい方
将来インプラントやブリッジを避けたい方
歯は一度失ってしまうと元には戻りません。
根管治療こそ、もっとも“やり直しが効きにくい治療”なのです。
まとめ
歯の根っこの治療(根管治療)は、歯を残すために欠かせない重要な治療です。保険適用で費用を抑えられますが、使用できる器材や治療時間に制限があるため、特に難症例では治療の精度に差が出やすいことがあります。
一方、自費治療ではマイクロスコープやラバーダム、NiTiファイルなど精密機器を使用することで、成功率が高まり、再発リスクが大きく下がる のが大きなメリットです。
歯の状態や治療歴、将来どれだけ歯を残したいかによって最適な選択は変わります。当院では丁寧な診査診断を行い、患者さんにとって最適な方法をご提案しています。歯の根っこの治療でお悩みの方はぜひ一度当院にご相談ください。歯の寿命を守るための最適な選択をサポートいたします。LINEまたははお電話(0438-38-4854)からご予約ができます。

医師紹介

理事長 渡辺 泰平(歯学博士)
資格
PERF-JAPAN講師(根管治療)
PERF-JAPAN認定専門医
MicroPex Hygienic Laboratory講師(歯周病治療)
Karl Kaps Germany 認定講師(マイクロスコープ)
日本・アジア口腔保健支援機構 第二種感染管理者検定講師
日本顎咬合学会 認定医
認定医日本健康医療学会 認定医
日本・アジア口腔保健支援機構 第一種感染管理者
健康医療コーディネーター