歯の奥がズキズキ痛むのは神経のせい?
千葉で歯の神経の治療が得意な歯医者、陽光台ファミリー歯科クリニックです。
歯の奥がズキズキ痛むとき、必ずしも虫歯だけが原因とは限りません。主な原因には以下のようなものがあります。
虫歯の進行:エナメル質から象牙質、そして神経へと広がると強い痛みが出る
歯周病:歯ぐきや骨の炎症により奥歯に鈍い痛みを感じる
知覚過敏:冷たいものや甘いものがしみる一時的な痛み
噛み合わせや歯ぎしり:歯に過度な力がかかることで奥が痛む
神経の炎症:虫歯や外傷で神経がダメージを受けると激しい痛みになる
このように「歯の奥の痛み=虫歯」とは限りません。特に神経にトラブルが起きている場合は、放置すると悪化しやすいため、早めの歯科受診が重要です。
神経が原因の痛みの特徴とは
歯の奥の痛みの中でも、強く長引く場合は「神経トラブル」が関係していることが多いです。代表的な症状は以下の通りです。
虫歯が神経まで進行:ズキズキと持続する強い痛み
歯髄炎(神経の炎症):冷たい・熱い刺激で激しくしみ、夜眠れないほどの痛み
根尖性歯周炎(神経が死んで膿が溜まる状態):一時的に痛みが消えても、後から腫れや噛むと響く痛みが出る
特に「夜に眠れないほど痛む」「噛むと響く」などの症状は、神経が原因である可能性が高いため、放置せず歯科医院での治療が必要です。
歯の奥の神経トラブルを放置するとどうなる?
歯の奥の神経に問題があるのに放置してしまうと、症状は悪化しやすくなります。
まず、強い痛みが続き、やがて歯ぐきや顔が腫れることがあります。これは歯の根の先に膿が溜まるためで、炎症が広がると膿の袋(嚢胞)ができることもあります。さらに重症化すると、歯を残すことが難しくなり 抜歯が必要 になることも少なくありません。
また、膿が血流を通じて全身に影響するケースもあり、糖尿病や心疾患などを持つ方では合併症のリスクが高まるとされています。
「一時的に痛みが治まったから大丈夫」と自己判断してしまう方もいますが、神経が壊死して一時的に痛みが消えているだけの場合もあり、非常に危険です。
歯科で行う神経の治療法
歯の奥の神経にトラブルがある場合、歯科医院では症状に合わせて次のような治療を行います。
歯髄温存療法
虫歯が神経に近いときでも、MTAセメントなどを使って神経を保護し、できるだけ残す治療法です。歯髄温存療法(VPT)について詳しくはこちらをご覧ください。
根管治療
神経が炎症や壊死を起こした場合は、神経を取り除き、根の中を洗浄・消毒して薬剤を詰める治療です。再感染を防ぎながら歯を残すことを目指します。
マイクロスコープを活用した精密治療
根管は非常に細く複雑なため、肉眼では見落としが起こりやすい部位です。マイクロスコープで拡大して治療することで、成功率を高め、歯の寿命を延ばすことができます。
このように、症状に合わせて適切な治療を行うことで、歯を抜かずに守れる可能性が高まります。
歯の奥が痛いときに自分でできる応急処置と受診の目安
歯の奥がズキズキと痛むとき、歯科医院をすぐに受診するのが一番ですが、予約や時間の都合ですぐに行けないこともあります。そのような場合にできる応急処置があります。
冷やす:痛む場所の頬を冷たいタオルや保冷剤で冷やすと炎症が和らぐことがあります。
市販の鎮痛剤を使用する:一時的に痛みを抑えるために有効です。説明書をよく読み、用法用量を守りましょう。
口の中を清潔に保つ:歯磨きやうがいを丁寧に行い、細菌の増殖を防ぎます。
ただし、次のようなことは避けてください。
❌歯を自分で削ったり、薬を塗り込んだりする
❌温める(血流が増えて炎症や痛みが悪化することがあります)
❌「痛みが引いたから大丈夫」と放置する
受診の目安
夜眠れないほどの強い痛みがある
噛むと響く、歯ぐきや顔が腫れている
鎮痛剤を飲んでも効果がない
こうした症状がある場合は、できるだけ早く歯科医院を受診してください。
歯の奥が痛む原因は虫歯に限らず、歯周病や噛み合わせ、そして神経トラブルなどさまざまです。特に神経が炎症や壊死を起こすと、夜眠れないほどの痛みや腫れを伴い、放置すれば抜歯や全身への悪影響につながることもあります。応急処置として冷やす・鎮痛剤を使うなどの方法はありますが、一時しのぎにしかなりません。強い痛みや腫れがある場合は、決して放置せず、早めに歯科医院を受診することが大切です。