なぜ歯の根の治療は何度も繰り返すのか?やり直しの原因と「抜歯を回避する」ための選択肢
千葉で歯の根の治療のやり直しなら陽光台ファミリー歯科クリニックへお任せください。
「せっかく何度も通って治療したのに、また歯茎が腫れてきた……」 「根の治療がいつまで経っても終わらない。本当にこのまま続けて治るのだろうか?」

歯科医院でこのような不安や不信感を感じている方は、実は非常に多くいらっしゃいます。日本の歯科治療における「根管治療(歯の根の治療)」の現状は、成功率は50%以下と再発率が高い分野なのです。
根管治療のやり直しを放置することは、非常に大きなリスクを伴います。根の先に溜まった膿(根尖病変)は、静かに、しかし確実に周囲の顎の骨を溶かしていきます。初期段階では無症状のことも多いですが、ある日突然、激痛や顔の腫れを引き起こします。さらに恐ろしいのは、再治療を繰り返すたびに歯の壁が削られ、物理的な強度が失われていくことです。最悪の場合、根が割れる「歯根破折」を招き、「抜歯」以外の選択肢がなくなってしまいます。

この記事では、なぜ再治療が必要になるのか、そしてどうすれば「最後の一本」を守れるのか詳しく解説します。
なぜやり直しが必要になるのか?主な3つの原因
根管治療のやり直しが必要になる最大の理由は、一言で言えば「根管内への細菌の再侵入と増殖」です。歯の神経が入っていた管(根管)は、直径が1mmにも満たない非常に細く複雑な空間です。そこに細菌がわずかでも残ったり、外部から侵入したりすると、再び炎症が起こります。具体的な原因は以下の3つに集約されます。
・無菌状態の不徹底(ラバーダムの不使用):お口の中は数千億個の細菌が住む、いわば「感染源の塊」です。治療中にたった一滴でも唾液が根管内に入ると、そこから新たな細菌感染が始まります。これを防ぐ唯一の有効な手段が「ラバーダム(ゴムのシート)」ですが、日本の保険診療では使用できないのが現状です。唾液をブロックせずに治療を行うことは、細菌がたくさんいる環境で細菌を除去しているということです。

・根の形状の複雑さと「隠れた根管」の見落とし:歯の根は、単純な一本の管ではありません。網目状に分岐していたり、急カーブを描いていたり、あるいは主根管の脇に「側枝」と呼ばれる細い枝道があったりします。

肉眼での治療には限界があり、暗く狭い根管内の汚染物質を完全に取り除くことは至難の業です。特に上の奥歯(第一大臼歯)などには、肉眼ではほぼ見えない「第4の根管」が存在することが多く、ここを取り残すことが再発の定番のパターンとなっています。
・被せ物・詰め物の精度と劣化(二次カリエス)根の掃除が完璧に終わっても、その後の「蓋」が不完全であれば意味がありません。土台(コア)や被せ物の適合が悪いと、わずかな隙間から再び細菌が侵入します。また、治療から数年が経過し、接着剤が溶け出したり、被せ物が劣化したりすることで、そこが細菌の入り口となることもあります。
再治療(再根管治療)の成功率と、治療期間・費用の目安
再治療を検討する際、多くの方が「今度は本当に治るのか?」「どれくらい通えばいいのか?」という疑問を抱かれます。再治療は初回治療(抜髄)よりも難易度が一段と上がります。
・成功率のシビアな現実:ラバーダムやマイクロスコープを使用した精密根管治療において、初めての根管治療の成功率が90%以上とされるのに対し、再治療の成功率は70%前後にまで低下します。さらに、根の先に大きな膿の袋ができている場合や、以前の治療で根の形が大きく変形してしまっている場合、成功率は50%を切ることもあります。ラバーダムやマイクロスコープを使用しない保険診療の根管治療では成功率は半分以上も低くなります。「何度もやり直す」という行為そのものが、歯の寿命を削っているという認識が必要です。

・治療期間が長くなる理由:再治療では、まず「過去の遺物」を取り除く作業から始まります。以前の治療で詰められた古いガッタパーチャ(ゴム状の充填剤)や、頑丈に接着された金属の土台を、歯を壊さないように慎重に除去しなければなりません。この除去作業だけで1〜2回かかることも珍しくありません。全体の通院回数は3回〜、期間にして数ヶ月かかります。
・費用の選択肢:保険診療では、数百円〜数千円の窓口負担で治療が受けられます。しかし、使用できる器具(ステンレス製の硬いファイルなど)や時間に制限があるため、難症例の解決には限界があります。一方、自由診療(自費)の精密根管治療では、10万円〜15万円(被せ物別)ほどかかりますが、ラバーダムの使用、マイクロスコープによる詳細な観察、CT診断などが含まれ、成功率を最大限に高めることが可能です。

抜歯を宣告されたら?最新の「精密根管治療」という選択肢
「もうこの歯は残せません。抜いてインプラントか入れ歯にしましょう」と言われ、ショックを受けている方もいるかもしれません。しかし、現代の歯科医療において「抜歯」は最終手段です。最新の設備を用いた「精密根管治療」なら、保存できる可能性があります。

・マイクロスコープ(歯科用顕微鏡)の力:これまでの根管治療は「歯科医師の手の感覚」に頼る部分が大きく、いわば盲目的な治療でした。しかし、マイクロスコープを使用すれば、視野を20倍以上に拡大し、明るい光で根の奥まで直接確認できます。これにより、隠れた根管の発見や、小さな亀裂の有無、古い充填剤の取り残しを確実に除去できるのです。

・CT(3次元レントゲン)診断:従来の平面的なレントゲンでは、複雑に重なり合った根の形を正確に把握することは困難でした。CT撮影を行うことで、膿の袋の正確な大きさや、どの根が原因なのか、根の曲がり具合はどうなっているかを立体的に把握でき、無駄のない正確なアプローチが可能になります。

・ニッケルチタンファイルとMTAセメント:従来のステンレス製よりもはるかにしなやかな「ニッケルチタンファイル」は、曲がった根の掃除に最適です。

また、最終的な薬として使用する「MTAセメント」は、優れた殺菌性と封鎖性を持ち、かつ生体親和性が高いため、根の先が壊れているケースでも組織の再生を促すことができます。

これらの技術を駆使する「根管治療に力を入れている歯科医院」であれば、他院で抜歯と言われた歯を残せるチャンスがまだあるのです。
治療後の寿命を延ばすために。患者様ができる再発防止ケア
苦労して再治療を終えた後、その歯を10年、20年と持たせるためには、治療後のアフターケアが極めて重要です。「痛みがなくなったから終わり」ではなく、そこからがスタートだと考えてください。
・「精度の高い被せ物(補綴)」に投資する:根の治療が家でいう「基礎工事」なら、被せ物は「屋根と外壁」です。どんなに基礎が立派でも、屋根から雨漏り(細菌侵入)すれば家は腐ります。保険の銀歯は経年劣化で隙間ができやすいですが、セラミック素材などは適合精度が高く、接着剤の耐久性も優れているため、再感染のリスクを最小限に抑えられます。

・定期的なメンテナンス(プロケア)の徹底:神経を抜いた歯は「痛み」という警告信号を発することができません。そのため、問題が起きても自覚症状が出にくく、気づいた時には手遅れというケースが多いのです。3ヶ月〜半年に一度は歯科医院でクリーニングを受け、被せ物の周囲に炎症がないか、噛み合わせに異常がないかを確認することが不可欠です。

・歯への物理的な負荷を軽減する:再治療をした歯は、健康な歯に比べてどうしても脆くなっています。特に就寝中の「歯ぎしり」や「食いしばり」は、歯に想像以上のストレスを与え、根を割ってしまう原因になります。必要に応じてナイトガード(マウスピース)を装着し、物理的な破壊から歯を守る工夫をしましょう。

まとめ:納得のいく治療を選ぶためのアドバイス
歯の根の治療のやり直しは、時間も費用もかかり、精神的にも大きな負担となるものです。しかし、安易に抜歯を選択する前に、なぜ再発したのかという「根本原因」を突き止め、適切な対策を講じることが重要です。
「なぜやり直しが必要なのか」を納得いくまで説明してくれる医師を選ぶ
マイクロスコープやCTなどの精密診断・治療設備が整っているか確認する
保険の枠組みを超えた「精密治療」という選択肢も視野に入れ、後悔のない選択をする
日本の保険制度は素晴らしいものですが、根管治療のような高度な技術と時間を要する分野では、どうしても限界があるのも事実です。ご自身の歯を一本でも多く残すために、目先の安さや手軽さだけでなく、5年後、10年後の健康を見据えた選択をしてください。

根管治療でお悩みの方は、ぜひ当院へご相談ください
「何度も治療を繰り返しているが治らない」「抜歯しかないと言われたが、どうしても諦められない」……そんな悩みをお持ちの方は、ぜひ一度当院にお越しください。
当院では、肉眼では捉えきれない汚染部位を可視化するマイクロスコープ(歯科用顕微鏡)や、根の構造を立体的に把握する歯科用CTを完備し、科学的根拠に基づいた再治療を行っています。

私たちは、安易に抜くのではなく「いかにして歯を残すか」に全力を注いでいます。
他院様からのセカンドオピニオンも随時受け付けております。「もう治らない」と決めつける前に、まずはあなたの歯の現状を詳しく診せていただけませんか?
「一生自分の歯で噛む喜び」を共に守りましょう。 ご不安な点があれば、どんな些細なことでもお気軽にお問い合わせください。スタッフ一同、あなたの来院を心よりお待ちしております。

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医師紹介

理事長 渡辺 泰平(歯学博士)
資格
PERF-JAPAN講師(根管治療)
PERF-JAPAN認定専門医
MicroPex Hygienic Laboratory講師(歯周病治療)
Karl Kaps Germany 認定講師(マイクロスコープ)
日本・アジア口腔保健支援機構 第二種感染管理者検定講師
日本顎咬合学会 認定医
認定医日本健康医療学会 認定医
日本・アジア口腔保健支援機構 第一種感染管理者
健康医療コーディネーター