千葉で歯のズキズキした痛みは陽光台ファミリー歯科クリニックへご相談ください。

「歯がズキズキして夜も眠れない」「仕事に集中できないほどの激痛がある」――。

このような経験をされると、誰もが「一晩寝れば治っているのではないか」という淡い期待を抱くものです。しかし歯がズキズキと拍動を伴って痛む場合、それが自然に完治することはまずあり得ません。

そもそも、私たちの体には自己治癒力が備わっています。擦り傷や風邪であれば、時間の経過とともに組織が修復され、元の健康な状態に戻ります。しかし、歯という組織は非常に特殊です。一度細菌に感染してしまった歯の内部(神経など)は、人間の免疫力だけで細菌を完全に駆逐することができず、自己再生もしません。

一時的に痛みが引くことはありますが、それは「治った」のではなく、病状が「静止期(痛みが落ち着く時期)」に入ったか、あるいは「悪化の次のステージ(神経の壊死)」に進んだだけなのです。この記事では、なぜ歯がズキズキするのか、放置するとどのような恐ろしい未来が待っているのか、そして今この瞬間の痛みをどう凌ぐべきかを詳しく解説します。

 

なぜズキズキする?主な原因

歯がズキズキと脈打つように痛む現象を、専門用語で「自発痛(じはつつう)」と呼びます。この痛みの正体は、主に歯の内部の「圧力の上昇」です。

1. 歯髄炎(しずいえん)
最も多い原因は、虫歯が歯の神経(歯髄)まで達した「歯髄炎」です。歯の神経は「根管」という非常に硬い象牙質の壁に囲まれた狭い部屋の中にあります。ここに細菌が侵入して炎症が起きると、白血球などが戦うために血流が急増します。しかし、周囲が硬い壁に囲まれているため、増えた血液の逃げ場がなくなり、内部の圧力が急激に高まります。この圧力が神経を直接圧迫することで、あの耐え難い「ズキズキ」が生じるのです。

虫歯の進行

2. 根尖性歯周炎(こんせんせいししゅうえん)
過去に神経を抜いたはずの歯が痛む場合は、これに該当します。歯の根の先に細菌が溜まり、膿の袋(歯根嚢胞)を作っている状態です。疲労やストレスで免疫力が落ちた際、この袋の中で細菌が暴れ出し、膿が急激に増えることで周囲の骨や組織を圧迫し、激痛を引き起こします。

3. 歯周膿瘍(ししゅうのうよう)
虫歯ではなく、歯茎が原因の場合もあります。歯周ポケットに細菌が入り込み、歯茎の中で炎症を起こして膿が溜まると、やはり内圧が高まってズキズキと痛みます。これは「歯が浮くような感じ」を伴うのが特徴です。

4. 非歯原性歯痛(ひしげんせいしつう)
稀に、歯そのものには異常がないのに歯が痛むことがあります。副鼻腔炎(蓄膿症)によって歯の神経の近くにある副鼻腔が圧迫されたり、三叉神経痛などの神経疾患が原因であったりすることもあります。

 

「痛みが消えた」は治ったサインではない?放置のリスク

歯の痛みが数日間続いた後、ある日突然、嘘のように痛みが消えることがあります。ここで多くの人が「ああ、よかった。治ったんだ」と安心し、歯科医院への予約をキャンセルしてしまいます。しかし、ここからが本当の恐怖の始まりです。

神経が「死滅」したという事実
痛みが消えた最大の理由は、痛みを伝えていた神経そのものが、細菌の毒素によって破壊され、完全に死んでしまった(失活した)からです。神経が死ねば、脳に痛みの信号を送ることができなくなります。しかし、細菌が死滅したわけではありません。

放置した先に待っているリスク
顎骨髄炎(がっこつずいえん): 細菌が歯の根を通り越し、顎の骨全体に感染が広がります。激しい腫れと高熱が出て、入院・手術が必要になるケースもあります。

副鼻腔炎や心疾患: 上顎の歯の細菌が副鼻腔に回れば蓄膿症に、また血管を通じて細菌が全身に回れば、心内膜炎などの重篤な全身疾患を引き起こすリスクもゼロではありません。

抜歯の回避不可: 早めに治療すれば神経の一部を残したり、根管治療で歯を残せたりしたはずが、放置しすぎてボロボロになると、最終的には「抜歯」という選択肢しか残らなくなります。

抜歯

「痛みがない=健康」ではなく、歯に関しては「痛みがない=進行している」という可能性を常に疑う必要があります。

 

【緊急】歯医者に行くまでの間に自宅でできる応急処置

夜間や休日など、どうしてもすぐに歯科医院に行けない場合の「緊急対応マニュアル」です。これらはあくまで一時的な痛みの緩和であり、根本的な解決ではないことを理解した上で行ってください。

1. 市販の鎮痛剤を正しく使う
普段使い慣れている鎮痛剤を服用してください。ポイントは、「痛みが我慢できなくなる前に飲む」ことです。痛みの閾値が上がる前に服用したほうが、効果を実感しやすくなります。

痛み止め

2. 患部を「外側から」冷やす
濡れタオルや冷却シートを頬の上から当てて冷やしてください。冷やすことで周囲の血管が収縮し、歯の内部の圧力が下がって痛みが和らぎます。ただし、氷を直接口に含むのは逆効果です。冷たすぎる刺激が神経をさらに興奮させ、激痛を誘発することがあります。

3. 口内を清潔にする
もし虫歯の穴に食べカスが詰まっているなら、ぬるま湯で優しくうがいをして取り除いてください。詰まったカスが腐敗してガスを発生させ、内圧を高めているケースがあるからです。ただし、爪楊枝などで無理に突っつくのは厳禁です。

4. 絶対にやってはいけないNG行動

飲酒: アルコールは一時的に気分を紛らわせますが、血行が良くなるため、後で必ず激痛がぶり返します。

入浴(長風呂): 体が温まると血流が増し、歯の内部の圧力が上昇します。シャワー程度に留めましょう。

患部を触る: 指で触ったり、舌で押したりすると、細菌の感染を広げるだけでなく、物理的な刺激で痛みが悪化します。

 

歯科医院での治療の流れと予防の重要性

歯科医院に到着したら、どのような治療が行われるのでしょうか。恐怖心を取り除くためにも、一般的な流れを解説します。

1. 検査と診断
レントゲン撮影を行い、虫歯の深さや根の先の状態を確認します。最近では歯科用CTを用いることで、より精密に原因を特定できるようになっています。

2. 痛みの即時除去(除痛)
最も優先されるのは今の痛みを取り除くことです。麻酔を行い、歯の頭に小さな穴を開けます。すると、中に溜まっていたガスや膿が排出され(減圧)、その瞬間に嘘のように痛みが引くことが多々あります。

虫歯を削る

3. 根管治療(こんかんちりょう)
神経が死んでいる、あるいは死にかけている場合は、専用の細い器具で根の中を徹底的に掃除し、消毒します。この治療には数回の通院が必要ですが、ここで手を抜くと将来的に再発してしまいます。

根管治療

4. 被せ物とメンテナンス
根の中が綺麗になったら、土台を立てて被せ物をします。そして、最も重要なのが「ここから二度と同じ思いをしないこと」です。

歯がズキズキするまで放置すると、治療費も数万単位になり、通院も数ヶ月に及びます。しかし、3〜6ヶ月に一度の定期検診(プロフェッショナルクリーニング)を受けていれば、虫歯は「ズキズキする前」に見つけることができます。初期の虫歯なら1回の治療で済み、痛みもほとんどありません。

歯科検診

 

まとめ

今回の内容を振り返ります。

・歯のズキズキは自然に治ることはありません。 放置すればするほど状況は悪化し、抜歯のリスクが高まります。

・痛みが消えた時こそが最も危険なサイン。 神経が死滅し、細菌が骨の中へと侵攻を開始している証拠です。

・応急処置はあくまで「時間稼ぎ」。 冷却や市販薬で凌ぎつつ、1分1秒でも早く歯科医師の診断を受けてください。

・定期検診が最大の防御。 痛くなってから行くのではなく、痛くならないために行くのが、現代の歯科医療の賢い利用法です。

「歯医者は怖い」「忙しくて時間がない」というお気持ちもよくわかります。しかし、歯の痛みはあなたの体が発している緊急SOSです。その声を無視せず、どうか早めに歯科医院の門を叩いてください。私たちは、あなたが再び美味しく食事をし、ぐっすり眠れるようになるため全力でサポートします。

陽光台ファミリー歯科クリニック