神経を抜いたのに痛い!その原因とストレスによる悪化メカニズム
千葉で歯の神経の治療、根管治療が得意な歯医者、陽光台ファミリー歯科クリニックです。
神経を抜いた歯は、本来であれば痛みがなくなるはずです。
しかし、治療後に「ズキズキする」「噛むと響く」「違和感が続く」といった症状が残ることがあります。中には、数週間から数か月も痛みが続くケースも見られます。
こうした痛みの原因は、治療後の炎症や細菌感染、噛み合わせの不具合など歯そのものの問題だけではありません。実は、日常生活でのストレスが痛みを悪化させたり、治りを遅らせたりしていることもあるのです。
この記事では、
神経を抜いた歯が痛む主な原因
ストレスが痛みを悪化させる仕組み
歯科での対応方法と自宅でできる対策
をわかりやすく解説します。
神経を抜いた歯が痛む主な原因
神経を抜いた後でも痛みが続く場合、その背景にはいくつかの原因が考えられます。代表的なものを挙げると、以下の通りです。
根管治療後の炎症
治療の過程で歯の根の周囲に炎症が起こり、一時的に痛みや違和感が出ることがあります。通常は数日〜1週間ほどで落ち着きますが、炎症が強い場合はもう少し時間がかかることもあります。根管治療後の痛みについて詳しくはこちらをご覧ください。
根管内の細菌感染や治療不十分
根管内に細菌が残っていたり、再び感染が起こった場合、痛みや腫れが続くことがあります。再治療や薬の使用が必要になるケースです。
噛み合わせの不具合
詰め物や被せ物の高さがわずかに合わないだけでも、噛むたびに歯や歯根に負担がかかり、痛みや違和感を引き起こします。
歯根や周囲組織の損傷
歯根のひび割れ(歯根破折)や、周囲の歯周組織の炎症も原因となります。この場合、適切な診断と治療が不可欠です。
これらの原因は、放置すると悪化してしまう可能性があります。痛みが長引くときは自己判断せず、早めに歯科医院で検査を受けましょう。
ストレスが痛みを悪化させるメカニズム
神経を抜いた歯の痛みが長引く背景には、歯そのものの問題だけでなくストレスが深く関わっている場合があります。ストレスが体に及ぼす影響は想像以上に大きく、歯や歯ぐきの治りにも直結します。
血流の悪化で炎症が治りにくくなる
強いストレスを感じると交感神経が優位になり、血管が収縮します。その結果、炎症部位への血流が悪くなり、治癒が遅れてしまいます。
噛みしめ・歯ぎしりの増加
無意識のうちに歯を食いしばったり、睡眠中に歯ぎしりをすることが増えます。これが治療した歯や周囲の組織に負担をかけ、痛みや違和感を悪化させます。
痛みの感じ方が敏感になる
ストレスは脳の痛みを感じる神経回路にも影響します。通常なら気にならない刺激でも「痛い」と感じやすくなるのです。
このように、ストレスは直接的にも間接的にも痛みを増幅させる要因となります。歯科での治療と並行して、ストレスケアを取り入れることが回復への近道です。
歯科での対応と治療法
神経を抜いた歯の痛みが長引く場合、まずは歯科医院で原因を正確に特定することが大切です。症状やレントゲン検査の結果に応じて、次のような治療が行われます。
再根管治療
根管内に細菌が残っている、または再び感染が起きている場合は、再度根管を清掃・消毒し、詰め直す治療を行います。再根管治療(感染根管治療)の症例はこちら
噛み合わせ調整
詰め物や被せ物の高さがわずかに高いだけでも、噛むたびに歯に過度な負担がかかります。咬合紙などを使って正確に調整することで、痛みの軽減が期待できます。
マウスピース(ナイトガード)の使用
夜間の歯ぎしりや日中の噛みしめを緩和するために、専用のマウスピースを装着します。歯や顎の負担を減らし、回復を助けます。
薬による炎症・感染のコントロール
消炎鎮痛薬や抗菌薬を必要に応じて使用し、炎症や感染を抑えます。
歯科での治療は、原因を一つひとつ取り除くことが基本です。痛みが強いからといって自己判断で鎮痛薬だけに頼らず、必ず歯科医の診断を受けましょう。
自宅でできるストレスケアと予防策
歯科での治療と並行して、自宅でのセルフケアやストレス対策を取り入れることで、痛みの回復を早めることができます。
十分な睡眠と休養の確保
体の修復は睡眠中に進みます。睡眠不足は治癒力を下げ、痛みを長引かせる原因になるため、毎日同じ時間に寝起きする習慣を心がけましょう。
食生活の改善
ビタミンC・E、オメガ3脂肪酸など抗炎症作用のある栄養素を意識的に摂り、炎症回復をサポートします。糖分や加工食品の過剰摂取は控えることも大切です。
適度な運動とリラクゼーション法
ウォーキングやストレッチなどの軽い運動は血流を改善し、ストレスホルモンの分泌を抑えます。深呼吸、ヨガ、瞑想なども有効です。
噛みしめ癖のセルフチェック
日中、上下の歯が常に触れていないか意識してみましょう。上下の歯は軽く離れているのが正常です。癖がある場合は、意識的にリラックスさせる練習を行います。
小さな生活習慣の見直しが、歯の回復を大きく後押しします。
神経を抜いた歯が痛む場合、その原因は一つではありません。根管治療後の炎症や細菌感染、噛み合わせの不具合、歯根や周囲組織の損傷など、歯自体の問題が関係していることもあれば、日常生活でのストレスが痛みを長引かせたり強めたりしていることもあります。
ストレスは血流の悪化や噛みしめ・歯ぎしりの増加、痛みの感受性の高まりなどを引き起こし、治癒を妨げます。そのため、歯科での適切な治療とあわせて、十分な睡眠、栄養バランスのとれた食事、適度な運動、リラクゼーション法などのストレスケアが重要です。
痛みが続くときは自己判断せず、早めに歯科医院で原因を特定し、必要な治療を受けましょう。歯のケアと心身のケアを同時に行うことが、回復への最短ルートです。
神経を抜いたのに歯が痛いという方は一度、千葉県木更津市の歯医者、陽光台ファミリー歯科クリニックへご相談ください。LINEまたははお電話(0438-38-4854)からご予約ができます。
医師紹介
理事長 渡辺 泰平(歯学博士)
資格
PERF-JAPAN講師(根管治療)
PERF-JAPAN認定専門医
MicroPex Hygienic Laboratory講師(歯周病治療)
Karl Kaps Germany 認定講師(マイクロスコープ)
日本・アジア口腔保健支援機構 第二種感染管理者検定講師
日本顎咬合学会 認定医
認定医日本健康医療学会 認定医
日本・アジア口腔保健支援機構 第一種感染管理者
健康医療コーディネーター