千葉で成功率の高い精密根管治療をしている歯医者、陽光台ファミリー歯科クリニックです。

根管治療は、虫歯が進行して歯の神経(歯髄)に達した場合や、神経が炎症・感染を起こした際に行われる重要な歯科治療です。歯の内部にある細い管(根管)から感染した組織を除去し、消毒・清掃した後に薬剤を充填することで、歯を保存する治療法です。

根管治療の流れ
この治療により、抜歯を避けて自分の歯を残すことができるため、多くの患者さんにとって非常に有益な治療です。しかし、根管治療には一定のリスクが存在することも事実です。

根管は非常に細く複雑な構造をしており、完全な清掃が困難な場合があります。また、治療期間が長期にわたることや、治療後の経過によっては再治療が必要になる可能性もあります。これらのリスクを正しく理解し、適切な対策を講じることで、治療の成功率を大幅に向上させることができます。

 

 根管治療の主要なリスク5つ

1. 再感染・再発のリスク
根管治療後最も多く見られるリスクが再感染です。治療時に細菌の除去が不完全だった場合や、治療後に細菌が侵入した場合に発生します。保険診療で行われる一般的な根管治療では約60%の症例で再治療が必要となります。

根管治療後、病変が見つかる割合=成功率は全体で50%以下

2. 器具破折のリスク
根管治療で使用する細い器具が、治療中に根管内で折れてしまうリスクがあります。特に湾曲した根管や石灰化が進んだ根管では発生頻度が高くなります。器具破折が起こると、除去が困難で治療が複雑化する場合があります。

根管内に残っている治療器具 折れた治療器具

 

3. 根管穿孔のリスク
治療中に根管壁に穴が開いてしまう穿孔のリスクがあります。これは器具操作のミスや、根管の解剖学的な複雑さが原因となります。穿孔が起こると治療の予後が大幅に悪化する可能性があります。

穿孔部(パーフォレーション部) パーフォレーションリペア(穿孔部封鎖)の術前

 

4. 治療後の痛みや腫れ
根管治療後に一時的な痛みや腫れが生じることがあります。これは治療による炎症反応や、残存細菌による感染が原因です。通常は数日から1週間で改善しますが、強い症状が続く場合は注意が必要です。

5. 歯根破折のリスク
根管治療を行った歯は、神経を失うことで歯質が脆くなり、将来的に歯根破折を起こすリスクが高まります。特に奥歯では咬合力が強いため、破折のリスクが増加します。

割れてしまった歯

リスクを最小化するための事前準備と選択肢

1. 精密な診断の重要性
治療前のレントゲン検査やCT撮影により、根管の形態や病変の状態を正確に把握することが重要です。3次元的な画像診断により、治療の難易度やリスクを事前に評価できます。

CTを使用した「正確な診査診断」

 

2. ラバーダム防湿の使用
治療中の細菌感染を防ぐため、ラバーダム防湿を使用することが推奨されます。これにより口腔内の細菌が根管内に侵入するリスクを大幅に減少させることができます。

3. マイクロスコープによる精密治療
歯科用顕微鏡(マイクロスコープ)を使用することで、根管内部を拡大視野で確認しながら治療を行えます。これにより治療精度が向上し、合併症のリスクを軽減できます。

マイクロスコープ 

4. 治療期間の適切な設定
根管治療は通常複数回の通院が必要です。治療を急ぐあまり回数を減らしすぎると、不完全な治療となりリスクが高まります。適切な治療期間を確保することが重要です。

 

5. 代替治療選択肢の検討
根管治療のリスクが高い場合は、抜歯後のインプラントやブリッジ治療などの代替選択肢も検討する必要があります。患者さんの状況に応じて最適な治療法を選択することが大切です。

治療後に注意すべき症状と対処法

1. 正常な経過と異常な症状の見分け方
治療後2-3日間の軽度な痛みや違和感は正常な反応です。しかし、激しい痛み、腫れ、発熱がある場合は感染の可能性があり、すぐに歯科医院を受診する必要があります。

2. 痛み管理の方法
治療後の痛みには、処方された痛み止めを適切に服用します。冷やしすぎや温めすぎは避け、安静にして経過を観察します。痛みが増強する場合は早めに相談することが重要です。

痛み止め
3. 仮の詰め物の管理
治療期間中は仮の詰め物で封鎖されています。この詰め物が取れた場合は、根管内への細菌侵入を防ぐため、速やかに受診する必要があります。

4. 定期的な経過観察
根管治療後は定期的なレントゲン検査により、治癒状態を確認します。症状がなくても、年に1-2回の定期チェックを受けることで、問題の早期発見が可能になります。

歯科検診
5. 最終的な修復治療の重要性
根管治療後は、クラウン(被せ物)による修復が必要です。仮の詰め物のままでは歯根破折のリスクが高まるため、適切なタイミングで最終修復を行うことが重要です。

クラウン

 

成功率を高めるための歯科医院選びのポイント

1. 根管治療の専門性と経験
根管治療は高度な技術を要するため、十分な経験と専門知識を持つ歯科医師を選ぶことが重要です。歯内療法専門医や、根管治療に特化した歯科医院での治療を検討することをお勧めします。

診療室
2. 設備・機器の充実度
マイクロスコープ、CT、ラバーダム防湿などの設備が整っている歯科医院では、より精密で安全な治療を受けることができます。事前に設備について確認することが大切です。

陽光台ファミリー歯科クリニックの根管治療
3. 治療方針の説明と同意
治療前に十分な説明を受け、リスクや代替治療について理解した上で治療を受けることが重要です。質問に丁寧に答えてくれる歯科医師を選ぶことをお勧めします。

カウンセリングイメージ

4. アフターケア体制
治療後の経過観察やトラブル時の対応体制が整っている歯科医院を選ぶことで、安心して治療を受けることができます。緊急時の連絡体制についても確認しておきましょう。

 

5. 治療費と保険適用の確認
根管治療は保険適用の治療ですが、使用する材料や設備により自費診療となる場合もあります。治療開始前に費用について十分に確認し、納得した上で治療を受けることが大切です。

 

根管治療のリスクを理解し、成功率を高めるために

根管治療は歯を保存するための重要な治療法ですが、再感染、器具破折、穿孔などのリスクが存在することも事実です。しかし、これらのリスクは適切な診断、精密な治療技術、そして患者さんの理解と協力により大幅に軽減することができます。
特に重要なのは、経験豊富な歯科医師による精密な診断と治療、マイクロスコープやCTなどの最新設備の活用、そして治療後の適切な管理です。また、患者さん自身も治療の意義とリスクを正しく理解し、歯科医師の指示に従って治療を受けることが成功の鍵となります。
根管治療を検討されている方は、まず信頼できる歯科医院で十分な相談を受け、自分の状況に最適な治療選択肢を検討することをお勧めします。

根管治療でお困りの方は一度当院へご相談ください。LINEまたははお電話(0438-38-4854)からご予約ができます。

 

医師紹介

理事長 渡辺 泰平(歯学博士)

資格

PERF-JAPAN講師(根管治療)

MicroPe​x Hygienic Laboratory講師(歯周病治療)

Karl Kaps Germany 認定講師(マイクロスコープ)

日本・アジア口腔保健支援機構 第二種感染管理者検定講師

日本顎咬合学会 認定医

日本アンチエイジング歯科学会

認定医日本健康医療学会 認定医

日本・アジア口腔保健支援機構 第一種感染管理者

健康医療コーディネーター

陽光台ファミリー歯科クリニック