千葉で根管治療なら陽光台ファミリー歯科クリニックへ。

 

根管治療とは、虫歯が神経まで達した場合や歯の神経が炎症を起こしている際に行われる重要な治療法です。この処置では、歯の内部にある感染した神経(歯髄)を取り除き、根の中の細い管(根管)を丁寧に清掃して密閉します。歯を保存するための効果的な方法ですが、治療後に腫れが生じることがあります。

 

なぜ根管治療後に腫れるのか?

治療後の腫れの主な原因は、処置に対する体の自然な炎症反応です。根管内の感染組織や細菌を除去する際、周囲の組織に一時的な刺激が加わります。これに対して体は防御反応として、治療部位に血液や体液を送り込み、その結果として腫れが発生します。これは基本的に体の正常な治癒プロセスの一部といえます。

腫れは正常な反応なのか?

軽度から中程度の腫れは、多くの場合正常な治療後の反応です。特に治療前に感染や膿瘍が存在していた場合は、処置後に一時的な腫れが予想されます。ただし、すべての患者さんに腫れが発生するわけではなく、症例の複雑さや個人の体質によって症状の現れ方は大きく異なります。

一般的な腫れの特徴

典型的な根管治療後の腫れの特徴としては、

・治療した歯の周囲や頬の部分の膨らみ
・触ると柔らかく感じる
・軽度の熱感
・軽い痛みや不快感
・噛む際の違和感

これらの症状は通常、治療直後から24〜48時間以内にピークに達し、その後徐々に改善していきます。

根管治療後の腫れの一般的な回復期間

根管治療後の腫れは、多くの患者さんが気にされる問題です。では、この腫れはいったいいつまで続くのでしょうか?

平均的な回復期間

一般的に、根管治療後の腫れは3〜5日で徐々に軽減していきます。治療から24〜48時間後に腫れのピークを迎え、その後は日を追うごとに改善していくのが典型的なパターンです。多くの場合、1週間以内に腫れはほぼ消失します。

 

治療ステージによる違い

根管治療は通常、複数回の通院に分けて行われることが多く、治療段階によって腫れの出方や期間が異なります。

・初回治療時:特に感染が重度の場合、最も腫れが出やすく、期間も長引くことがあります
・中間段階:徐々に症状が落ち着き、腫れも軽減する傾向があります
・最終治療時:適切に治療が進んでいれば、腫れはほとんど出ないか、出ても軽微なことが多いです

ラバーダム

 

個人差と影響要因

腫れの期間や程度には、かなりの個人差があります。以下の要因によって回復期間が左右されることがあります。

・治療前の感染の程度:重度の感染があった場合は回復に時間がかかります
・免疫機能:全身の健康状態や免疫力が低下している方は回復が遅れることも
・年齢:一般的に高齢の方は治癒に時間がかかる傾向があります
・治療の複雑さ:複雑な根の形態や多根歯の場合は処置が難しく、腫れも長引くことがあります
・患者さんのケア:適切な術後ケアが回復期間を短縮します

 

回復のタイムライン

典型的な根管治療後の回復タイムラインは次のようになります。

・治療直後〜24時間:麻酔の効果が切れると共に、軽度の腫れが始まることがあります
・24〜48時間後:腫れがピークに達することが多い時期です
・3〜5日後:腫れが徐々に引き始め、多くの場合で明らかな改善が見られます
・7日後:ほとんどの患者さんで腫れはほぼ消失します
・2週間後:適切に治療が行われていれば、症状はすべて消失しているはずです

 

異常な腫れのサインと受診すべきタイミング

根管治療後のある程度の腫れは正常ですが、いつ歯科医師に相談すべきかを知ることは非常に重要です。異常なサインを見逃さないようにしましょう。

○正常な腫れの特徴

・治療後数日以内に徐々に改善する
・軽度から中程度の不快感を伴う
・局所的で治療部位周辺に限られている
・体温は正常範囲内

 

×異常な腫れの特徴

・時間の経過と共に悪化する
・治療から5日以上経過しても改善しない
・激しい痛みを伴う
・治療部位から広範囲に広がっている
・発熱や全身の倦怠感を伴う

 

すぐに歯科医院に連絡すべきサイン

以下の症状が現れた場合は、早急に歯科医院に連絡してください。

・腫れが顔全体や首の領域まで広がる
・呼吸や嚥下(飲み込み)が困難になる
・激しい痛みが鎮痛剤では和らがない
・腫れが急激に悪化する
・噛み合わせに著しい変化がある
・異常な出血や排膿(膿が出る)がある

これらの症状は、治療部位の感染が拡大している可能性や、稀ではありますが緊急を要する状態を示していることがあります。

 

根管治療後の腫れを軽減する方法

・治療当日は激しい運動や重労働を避ける

患部に負担がかからないよう、治療した側で食べ物を噛まないようにする

・適切な薬の服用

指示された期間、規定通りに最後まで服用する
症状が改善しても自己判断で服用を中止しない
決められた時間に規則正しく服用する

痛み止め

 

・食事について

治療後は柔らかい食べ物を選ぶ
極端な熱さや冷たさの飲食物は避ける
治療した歯に負担をかけないよう、反対側で噛む
十分な水分摂取を心がける

・口腔ケア

通常の歯磨きは続けるが、治療部位は優しく丁寧に
処方された場合は、指示に従って洗口液を使用する
フロスや歯間ブラシも使用できるが、治療部位は慎重に

歯ブラシと補助用具

 

根管治療後の腫れは、治療による組織への刺激によって起こる正常な炎症反応です。典型的には治療後24〜48時間でピークを迎え、多くの場合3〜5日で徐々に改善し、1週間以内に消失します。しかし、腫れが5日以上続く場合や、発熱・激しい痛み・広範囲への拡大といった異常なサインがある場合は、早急に歯科医師に相談することが重要です。
根管治療は歯を保存するための重要な処置であり、一時的な腫れは治癒過程の一部です。適切なケアと経過観察で、ほとんどの方は問題なく回復します。不安なことがあれば、遠慮なく担当の歯科医師に相談しましょう。

 

医師紹介

理事長 渡辺 泰平(歯学博士)

資格

PERF-JAPAN講師(根管治療)

MicroPe​x Hygienic Laboratory講師(歯周病治療)

Karl Kaps Germany 認定講師(マイクロスコープ)

日本・アジア口腔保健支援機構 第二種感染管理者検定講師

日本顎咬合学会 認定医

日本アンチエイジング歯科学会

認定医日本健康医療学会 認定医

日本・アジア口腔保健支援機構 第一種感染管理者

健康医療コーディネーター

陽光台ファミリー歯科クリニック