千葉で根管治療なら陽光台ファミリー歯科クリニックへ。

歯の神経が死ぬとは、正式には「歯髄壊死」と呼ばれる状態です。歯髄とは、歯の中心部にある神経や血管が集まった組織のことで、歯に栄養を供給し、痛みを感じる重要な役割を担っています。


この歯髄が何らかの原因で血流が途絶えると、組織が死んでしまいます。主な原因として、進行した虫歯による細菌感染、転倒や事故による外傷、重度の歯周病などが挙げられます。特に虫歯が深く進行し、細菌が歯髄に到達すると、炎症が起こり、最終的に歯髄が壊死してしまうのです。

歯の構造を理解すると、なぜ神経が死ぬのかがより明確になります。歯は外側から「エナメル質」「象牙質」「歯髄」の3層構造になっており、最も内側の歯髄が神経と血管を含む生きた組織です。この歯髄が健康な状態を保つことで、歯は長期間機能し続けることができるのです。

 

歯の神経が死んだときの症状とサイン

歯の神経が死んでいく過程では、様々な症状が現れます。初期段階では、冷たいものや熱いものがしみる知覚過敏のような症状や、噛んだときの鈍い痛みを感じることがあります。しかし、神経が完全に死んでしまうと、これらの痛みは一時的に消失することがあり、患者さんは「治った」と勘違いしてしまうことも少なくありません。

神経が死んだ後に注意すべき症状として、歯の変色が挙げられます。健康な歯と比べて灰色や茶色に変色し、透明感が失われます。

館山市根管治療術前

また、歯の根の先に膿が溜まることで、歯茎の腫れや膿が出る口臭が強くなるといった症状も現れます。

サイナストラクト 膿の出口

 

最も危険なのは、症状が全くない「無症状性歯髄壊死」です。痛みがないため放置されがちですが、実際には細菌感染が進行し、顎の骨にまで影響を及ぼす可能性があります。定期的な歯科検診でレントゲン撮影を行うことで、このような無症状の病変も早期発見できるため、症状がなくても定期的な受診が重要です。

 

歯の神経が死んだときの治療選択肢

歯の神経が死んだ場合の治療法は、主に「根管治療(歯内療法)」と「抜歯」の2つの選択肢があります。可能な限り自分の歯を残すことを優先するため、まず根管治療を検討します。
根管治療とは、死んだ歯髄を完全に除去し、根管内を清掃・消毒した後、緊密に封鎖する治療法です。この治療により、歯の機能を回復させることができます。

虫歯の進行

しかし、以下のような場合には抜歯が必要となることがあります。歯の根が大きく破折している場合、根管治療を行っても予後が期待できない重度の歯周病がある場合、根の先の骨の破壊が著しい場合などです。また、患者さんの全身状態や治療への協力度も治療選択の重要な要素となります。

抜歯

治療方針の決定には、詳細な検査とレントゲン撮影、CT撮影などの画像診断が必要です。歯科医師は患者さんの状況を総合的に判断し、最適な治療法を提案いたします。

 

治療の流れと期間・費用

根管治療の流れについてはこちらのページをご覧ください。
保険診療で行われる一般的な根管治療は、複数回の来院が必要で、通常7-8回程度の治療回数となります。

治療期間は症状や根管の状態によって異なりますが、一般的には数ヶ月程度かかります。感染が重度の場合や、根管の形態が複雑な場合には、さらに期間が延びることもあります。

費用については、保険適用の場合、前歯で約3,000-5,000円、奥歯で約5,000-8,000円程度(3割負担)です。自費治療の場合は、使用する材料や技術により10-15万円程度となることが多いです。治療後のかぶせ物の費用は別途必要となります。

当院では、成功率の面から自費治療の根管治療のみを行っています。保険診療で行う根管治療の成功率は約40%ほどです。

根管治療後、病変が見つかる割合=成功率は全体で50%以下

 

治療後の注意点と予防法

根管治療後は、適切なケアを行うことで治療の成功率を高めることができます。治療直後は歯が脆くなっているため、硬い食べ物は避け、治療した歯での咀嚼を控えることが重要です。また、最終的なかぶせ物が装着されるまでは、仮の詰め物が取れないよう注意が必要です。

長期的なケアとして、毎日の適切なブラッシングとフロスの使用は欠かせません。根管治療を行った歯は神経がないため、虫歯になっても痛みを感じにくく、発見が遅れがちです。そのため、より丁寧なプラークコントロールが必要となります。

歯ブラシと補助用具

再発防止のためには、定期的な歯科検診が最も重要です。3-6ヶ月に1度の検診で、治療した歯の状態確認、レントゲン撮影による根の先の状態チェック、口腔内全体のクリーニングを行います。また、歯ぎしりや食いしばりがある場合は、ナイトガードの使用も検討します。

ナイトガード

日常生活では、極端に硬い食べ物や氷を噛む習慣を避け、スポーツ時にはマウスガードを使用するなど、歯への外傷を防ぐことも大切です。これらの予防策により、治療した歯を長期間保つことができます。

 

歯の神経が死んだ状態は、放置すると深刻な合併症を引き起こす可能性があります。早期発見・早期治療により、多くの場合で自分の歯を保存することができます。症状がある場合はもちろん、無症状であっても定期的な歯科検診を受けることで、問題を早期に発見し、適切な治療を受けることができます。
根管治療は高度な技術を要する治療であり、経験豊富な歯科医師による適切な診断と治療が重要です。治療方法や期間、費用について不安がある場合は、遠慮なく歯科医師にご相談ください。患者さん一人ひとりの状況に応じた最適な治療プランを提案いたします。

歯の健康は全身の健康にも大きく影響します。日頃からの予防意識を持ち、定期的な歯科受診を習慣化することで、歯の神経が死んでしまうような状況を避けることができます。気になる症状がある場合は、早めに歯科医院を受診することをお勧めします。

根管治療のお悩みは当院へご相談ください。LINEまたははお電話(0438-38-4854)からご予約ができます。

 

医師紹介

理事長 渡辺 泰平(歯学博士)

資格

PERF-JAPAN講師(根管治療)

MicroPe​x Hygienic Laboratory講師(歯周病治療)

Karl Kaps Germany 認定講師(マイクロスコープ)

日本・アジア口腔保健支援機構 第二種感染管理者検定講師

日本顎咬合学会 認定医

日本アンチエイジング歯科学会

認定医日本健康医療学会 認定医

日本・アジア口腔保健支援機構 第一種感染管理者

健康医療コーディネーター

陽光台ファミリー歯科クリニック