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ズキズキした痛みから解放されると思って神経を抜く(抜髄)治療を受けたのに、新たな不安を抱えていませんか?

歯が痛い

根管治療後の腫れは、決して珍しいことではありません。しかし、その腫れには「経過観察で大丈夫なケース」と「すぐに再治療が必要な危険なサイン」の2種類があり、自己判断は禁物です。

この記事では、根管治療後に腫れが起こる原因から、自宅でできる応急処置、そして「これはすぐに歯科医院に連絡すべき!」という危険なサインまで、具体的に解説します。

 

腫れの原因①:治療直後の「正常な反応」と「経過観察で大丈夫なケース」

神経を抜く治療は、歯の根の内部(根管)を清掃し、消毒する外科的な処置です。当然ながら、お口の中や歯の周りの組織には少なからず刺激が加わります。

1. 根管内の清掃・刺激による炎症
根管の内部を器具で清掃する際、根の先端(根尖)の組織にごくわずかな刺激が伝わることがあります。

根管治療

この刺激に対する生体防御反応として、一時的な炎症(腫れ)が起こることがあります。これは治療の過程で避けられないものであり、通常は2~3日で自然に治まってきます。

2. 麻酔の影響
治療に使用した麻酔の成分や、注射による刺激が、一時的に歯茎やその周辺組織の腫れを引き起こすこともあります。

麻酔

これらの一時的な腫れは、痛みが我慢できる程度で、時間と共に徐々に引いていくのが特徴です。歯科医師から処方された痛み止め(鎮痛剤)や抗生物質を指示通り服用し、安静に過ごすことで改善が期待できます。

 

腫れの原因②:注意が必要な「感染・再発」—すぐに受診を

数日経っても腫れが引かない、むしろ悪化している、あるいは激しい痛みを伴う場合は、感染が原因である可能性が高く、すぐに歯科医院へ連絡が必要です。

1. 細菌による感染(急性炎症)
最も注意すべき原因です。根管内に残っていた細菌が再び増殖したり、治療中に何らかの原因で細菌が入り込んだりすることで、歯の根の先端の骨の中に膿(うみ)が溜まり、急性の炎症を引き起こします。

これが、歯茎や顔全体を腫れ上がらせる原因となります。

2. 根尖病巣の急性化
神経を抜く前にすでにあった根の先に膿の袋(根尖病巣)が、治療の刺激をきっかけに急性化して炎症を起こすことがあります。

3. 詰め物・仮詰めの破損
治療途中の歯に入っている仮の詰め物が取れたり、欠けたりすることで、根管内に唾液や細菌が入り込み、感染を引き起こすことがあります。

これらのケースでは、抗生物質の追加投与や、溜まった膿を出すための処置、場合によっては根管の再治療が必要になります。自己判断せずに、必ず歯科医師の診察を受けてください。

 

【緊急対処法】腫れがひどい・痛みが強い場合の自宅での応急処置

激しい腫れや痛みに見舞われた時、適切な応急処置を知っておくことが非常に重要です。

1. 処方薬の服用
歯科医師から痛み止め(鎮痛剤)や抗生物質が処方されている場合は、指示された通りに服用してください。市販の痛み止めを使用する場合は、薬剤師に相談の上、用量を守って服用しましょう。

痛み止め

2. やってはいけないこと

・患部を温める(長時間の入浴、飲酒、激しい運動): 血流が良くなりすぎると、炎症が強くなり、腫れや痛みが増す可能性があります。

・患部を指や舌で触る: 細菌を増やしたり、刺激を与えたりして、状態を悪化させる原因になります。

3. すぐに歯科医院に連絡すべき危険なサイン

・腫れが顔全体に広がり、目や喉の近くまで及んでいる

・熱が出ている、体調がすぐれない(全身症状)

・腫れが硬く、激しい痛みを伴う

・飲み込みにくい、口が開きにくい(開口障害)

これらの症状がある場合は、命に関わる重篤な感染症に移行する可能性があるため、必ず歯科医院に連絡し、指示を仰いでください。

 

腫れを予防し、治療を成功させるためのセルフケアと注意点

腫れを最小限に抑え、治療をスムーズに成功させるためには、患者さんご自身の協力が不可欠です。

1. 処方薬は指示通りに飲み切る
特に抗生物質は、症状が改善したと思っても、途中で服用をやめてしまうと残った細菌が耐性を持つなど、かえって感染を悪化させる原因になります。必ず最後まで飲み切ってください。

2. 治療した歯で硬いものを噛まない
治療中の歯は非常にデリケートです。硬いものや粘着性の高いものを噛むと、仮詰めが外れる原因となり、そこから細菌が侵入して感染を引き起こすリスクが高まります。仮詰めが取れてしまった時の対応はこちらをご覧ください。

3. 丁寧なブラッシングと口腔ケア
患部とその周囲を優しく、しかし丁寧にブラッシングし、清潔な状態を保ってください。お口の中を清潔に保つことは、感染予防の基本です。

歯ブラシと補助用具

4. 定期的な通院を欠かさない
根管治療は複数回の通院が必要です。自己判断で治療を中断すると、感染が再発し、最終的に抜歯に至るリスクが高まります。歯科医師の指示通り、最後まで責任をもって通院しましょう。

 

 

まとめ:根管治療後の腫れは適切に「見極め」て対処しましょう

歯の神経を抜いた後の腫れは、治療による一時的な刺激によるものか、細菌感染によるものかで、対処法が全く異なります。

数日で治まる軽度な腫れであれば、処方薬の服用と安静で経過観察が可能です。しかし、腫れが悪化する、激しい痛みを伴う、熱が出るといった症状は、感染が進行している危険なサインです。この場合は、迷わずすぐに歯科医院に連絡し、再診を受けてください。

不安な症状がある場合は、自己判断せず、いつでもお気軽にご相談ください。

陽光台ファミリー歯科クリニック