仮蓋(かりぶた)が取れてしまったら?歯磨きはしてもいい?
こんにちは🦷
千葉県で回数の少ない根管治療を行っている歯医者、陽光台ファミリー歯科クリニックです。
先日、人生で初めてどじょうを食べました!
どじょうは泥の中に生息する「泥津魚(どろつお・どてつお)」から「どぢょう・どぢゃう」と呼ばれるようになったという説があるようです。
どじょうの唐揚げを食べたのですが、おいしくて箸が止まりませんでした😋小さい頃にスーパーで、発泡スチロールの中でたくさんのどじょうが泳いでいたのを親の買い物が終わるまでずっと眺めていたのを思い出しました笑
ちなみに我が家には黄色いどじょうのヒドジョウがいます^^
さて本日のテーマは根管治療において治療と治療の間に歯に仮の詰め物をする「仮蓋(かりぶた)」がテーマです。根管治療に直接関わるものではないのですが、意外とこの仮蓋についてお悩みの方もいらっしゃるのではないのでしょうか?仮蓋をしたときにご注意いただきたい点と取れてしまったときの対応についてお話していきます。
根管治療と仮蓋の役割
歯を守るために時には避けて通れないのが、根管治療です。根管治療は、歯髄(しずい)と呼ばれる歯の内部の神経や血管がある組織が感染や損傷を受けた場合に行われる治療法です。この神経の治療である根管治療は1回で終わることはほぼありません。保険診療で行う一般的な根管治療の治療回数の平均は7〜8回と言われています。治療と治療の間に歯に蓋をする仮の詰め物が仮蓋です。
根管治療とは
根管治療は、虫歯や怪我などで人体で一番硬い歯の外層(エナメル質)を越えて、歯髄(しずい)が影響を受けた場合に行う処置です。歯髄は歯の神経と血管を含み、歯の中心部にあるため、痛みや炎症を引き起こす可能性があります。このまま放置すると、感染が広がり、最悪の場合には歯を失う事態にも繋がります。
治療は以下のステップで進められます
1.感染部分を除去: まず、感染した歯髄を除去し、根管を清掃します。
2.根管の成形・消毒: 根管を適切な形状に整え、消毒を行います。
3.充填: 最後に、空になった根管に詰め物を詰めて密閉します。
この過程の間に用いられるのが、仮蓋です。
仮蓋とは
仮蓋とは、根管治療の途中経過において、根管内部が外部と接触しないように一時的に歯を保護するための材料です。治療が複数回に分けて行われることが多いため、その間に歯の中への細菌の侵入や新たな感染を防ぐのが目的です。
仮蓋の材料
仮蓋は、しっかりと歯に密着し、外部からの水分や汚れを遮断できる素材が用いられます。強度や耐久性がある程度は確保されていますが、仮の材料であるため時間の経過とともに劣化しやすい特性も持っています。
当院では、粘土のような仮蓋を使用しています。お食事や歯磨きをするとポロポロ取れてくることがありますが、全部取れることはほとんどありませんのでご安心ください。
仮蓋の役割と注意点
仮蓋の主な役割
・感染防止: 歯の根っこの内部を外部からの細菌や食べ物の侵入から防ぐ役割があります。
・治療間の保護: 次回の治療までの間、歯を保護し、根管内をきれいに保ちます。
・治療の経過観察: 状態を観察するための一時的な保護としても仮蓋が使われ、問題が発生した際には仮蓋を外すことで容易に対処できます。
仮蓋の注意点
仮蓋は臨時のものであり、これには以下のような注意点があります:
食事に注意: 粘着性の高い食べ物はなるべく控えましょう。また、根管治療をすると歯が薄くなるため、治療中の歯で特に硬い物を噛むのは避けましょう。
日常的なケア: 歯磨きやデンタルフロスの使用は継続し、仮蓋の部分も丁寧にケアしましょう。
なるべく早く治療を終わらせる: 予約通りに歯医者を訪れ、根管治療を完了させることが重要です。ただし、保険診療では次回の予約までの期間に制限があるので、予約の日時については歯科医院へ伺ってください。
仮蓋のトラブルと対処法
仮蓋が取れた場合
仮蓋が全て外れることは稀ですが、万が一取れてしまった場合には、まずは歯科医院へ連絡しましょう。仮蓋の取れ方によっては、放置すると細菌感染のリスクが増し、治療が延長される可能性もあります。
違和感や痛み
仮蓋に違和感や痛みが生じた場合は、仮蓋の高さが合っていない場合もあるので、歯科医院へ連絡をしましょう。調整や再処置が必要となることもあります。根管治療後は、根っこの先を触ることによる痛みが数日〜1週間ほど続くことがあります。根管治療後の痛みについて詳しくはこちらをご覧ください。
根管治療の完了
根管治療は、仮蓋を取り除き、最終的な詰め物や被せ物が装着されることで完了となります。詰め物・被せ物が入ると、きちんと噛むことができるようになります。根管治療を無事に終了することで、痛みや感染の再発を防ぎ、ご自身の歯でお食事をすることが可能です。
根管治療中の仮蓋は、治療の中継ぎ役として、一時的なものでありながら重要な役割を担っています。歯科医師の指示に従い、仮蓋についての注意事項を守ることで、根管治療がスムーズに進行し、大切な歯を守るための大切な一歩となります。