千葉で歯の根の治療が得意な歯医者、陽光台ファミリー歯科クリニックです。

歯の根の治療、いわゆる根管治療は、虫歯が歯の神経(歯髄)にまで達してしまった歯を救うために行う、非常に重要な治療です。この治療が無事に終わると、まずは一安心ですよね。しかし、その後に必ず湧いてくるのが「食事はどうしたらいいんだろう?」という疑問と不安でしょう。

「治療した歯で噛んでも大丈夫?」

「いつから普段通りの食事ができるの?」

「治療を無駄にしないために気をつけることは?」

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ご安心ください。この記事では、そんな根管治療後の食事に関する疑問や不安を、歯科医師の立場からすべて解消します。治療直後の注意点から、治療期間中に適した具体的なおすすめメニューまで、詳しく解説します。この記事を最後まで読んで、不安なく美味しい食事を楽しめるようになりましょう!

 

食事開始のタイミングと治療直後の3つの重要注意点

治療が終わってすぐにお腹が空いたとしても、いくつかの注意点を守ることが、治療の成功と回復を早めるために不可欠です。

1. 麻酔が完全に切れるまで食事の際は気を付ける
根の治療では通常、局所麻酔を使用します。麻酔が効いている間(通常、治療後2〜3時間程度)に食事をすると、感覚がないために、誤って頬や唇を噛んでしまい、大きな口内炎や傷を作ってしまうリスクがありますので、気をつけましょう。

2. 仮蓋が取れないように「強く噛む」のは避ける
治療期間中、歯には最終的な被せ物ではなく、仮の蓋(仮封材)がされています。この仮蓋は、外部から細菌が入るのを防ぐ非常に重要な役割を果たしています。治療直後は特に、仮蓋が硬化しきっていない可能性もありますし、まだ不安定です。治療した側の歯では、特に硬いもの、粘着性の高いものを強く噛むのは絶対に避けましょう。食事はできるだけ反対側の歯で噛むように意識してください。

3. 飲酒・喫煙は控えましょう
治療当日は、血行が良くなることで出血や痛みが強くなる可能性があるため、飲酒は控えてください。また、喫煙は傷の治りを遅らせたり、血流を悪くしたりするため、治療期間中はできるだけ避けましょう。特に抜歯を伴う治療の場合は、ドライソケットという治癒不全の原因にもなりかねません。

たばこ

 

根管治療中(仮の蓋がある期間)の食事の基本原則

仮の蓋がある治療期間中の食事は、「治療中の歯を守る」ことが最優先です。以下の3つの原則を頭に入れておきましょう。

原則1:硬い・弾力のある食べ物は避ける
硬い食べ物は、仮蓋に強い力がかかり割れたり取れたりする原因になります。弾力がある食べ物は、噛み切る際に仮蓋に引っかかり、蓋を外してしまうリスクがあります。

原則2:粘着性の高い食べ物は避ける
粘着性が高い食べ物は、仮蓋にベタッとくっつき、それを剥がそうとする力で仮蓋が引っ張られて取れてしまうことがあります。

原則3:熱すぎる・冷たすぎる刺激物を避ける
根管治療を始める前の状態では、冷たいものがしみるなどの症状が出ていたことが多いです。治療により神経が取られても、治療中の歯は一時的に刺激に敏感になっていることがあります。

熱い飲み物

【噛み方のコツ】
食事をする際は、治療した歯を意識しすぎず、治療していない側の歯でゆっくりと噛むようにしてください。一口サイズに小さくして食べるのも有効です。

 

食事で痛みがぶり返したら?知っておきたい緊急時の対応

注意深く食事をしていても、「ズキッ」とした痛みを感じたり、「仮蓋が取れたかも?」と不安になったりすることがあるかもしれません。

歯が痛い

1. 軽い痛みや違和感は一過性のことが多い
治療したばかりの歯は、炎症が治まっていく過程で軽い鈍痛や違和感を感じることがあります。これは多くの場合、一過性のもので、数日で治まることが多いです。処方された痛み止めがあれば、無理せず服用しましょう。

2. 「我慢できないほどの強い痛み」や「腫れ」が出たら
・食事中に関わらず、何もしていなくても強い痛みがある

・治療した部分の歯茎や顔が腫れてきた

・処方された痛み止めが効かない

このような場合は、再度の感染や炎症が起きている可能性があるため、すぐに治療を受けた歯科医院に連絡してください。自己判断で様子を見ようとせず、早めに専門家に見てもらうことが重要です。

3. 仮の蓋(仮封材)が取れてしまったら
仮蓋が取れた状態で放置すると、細菌が根管に侵入し、再感染を引き起こすリスクが非常に高くなります。

応急処置:その部分で噛まないように注意し、清潔を保ちます。市販の綿などを詰める必要はありません。

最優先事項:歯科医院に連絡し、指示を受けましょう。

 

まとめ:治療を無駄にしないための食事の鉄則

歯の根の治療(根管治療)後の食事は、「仮の蓋を守り、治療した歯に負担をかけない」ことが成功への鍵です。

麻酔が切れるまで食事は開始しない。

硬いもの、粘着性のもの、刺激物は治療側の歯で噛まない。

食事は治療していない反対側の歯で、ゆっくりと。

痛みや腫れ、仮蓋が取れるなどの異常を感じたら、すぐに歯科医院へ連絡する。

不安なことがあれば、担当の歯科医師にご相談ください。

陽光台ファミリー歯科クリニック