歯の神経が死んでいるかの確認方法|症状と検査のポイント
千葉で歯の神経の治療なら陽光台ファミリー歯科クリニックへ。
歯の神経が「死んでいる」状態とは、医学的には「歯髄壊死(しずいえし)」と呼ばれる状態です。歯の中心部分にある歯髄(神経と血管が含まれる組織)が、何らかの原因で血流が途絶え、組織が死んでしまった状態を指します。
歯の神経が死ぬ主な原因として、深い虫歯、強い外傷、歯周病の進行、歯ぎしりや食いしばりによる慢性的な圧迫などがあります。特に虫歯が歯の神経まで達した場合、細菌感染により神経組織に炎症が起こり、最終的に神経が死んでしまうことがよくあります。
神経が死んでしまった歯は、痛みを感じなくなりますが、これは決して治癒したわけではありません。むしろ、適切な治療を行わないと、歯の根の先に膿が溜まったり、周囲の骨に感染が広がったりする可能性があります。
歯の神経が死んでいる時の主な症状
歯の神経が死んでいる場合、以下のような症状が現れることがあります。
痛みの変化
最初は激しい痛みがあったのに、突然痛みが消失することがあります。これは神経が完全に死んでしまったサインかもしれません。ただし、痛みがないからといって安心してはいけません。
歯の色の変化
神経が死んだ歯は、徐々に色が変化していきます。健康な歯と比べて、グレーっぽくなったり、黒ずんだりすることがあります。
冷たいものや熱いものに対する反応の消失
健康な歯は冷たいものや熱いものに触れると敏感に反応しますが、神経が死んだ歯はこのような刺激に対して反応しなくなります。
噛むときの違和感
神経が死んでいる歯は、噛んだときに他の歯とは違う感覚を感じることがあります。特に硬いものを噛んだときに、違和感や軽い痛みを感じる場合があります。
自分でできる簡単な確認方法
歯科医院を受診する前に、自分でできる簡単な確認方法をご紹介します。ただし、これらは参考程度であり、正確な診断には専門的な検査が必要です。
冷水テスト
清潔な綿棒に冷たい水を付けて、気になる歯に軽く触れてみてください。健康な歯なら冷たさを感じるはずですが、神経が死んでいる歯は反応しません。ただし、他の歯に触れないよう注意してください。
鏡での色の確認
明るい場所で鏡を使って、気になる歯の色を他の歯と比較してみましょう。明らかに色が異なる場合は、神経に問題がある可能性があります。
軽い叩打テスト
歯ブラシの柄などで、気になる歯を軽く叩いてみてください。神経が死んでいる歯や根の先に炎症がある歯は、叩いたときに鈍い痛みや違和感を感じることがあります。
噛み合わせの確認
普段と同じように噛んでみて、特定の歯に違和感がないか確認してみましょう。神経が死んでいる歯は、噛み合わせで浮いた感じがしたり、違和感を感じたりすることがあります。
これらの方法はあくまで参考であり、症状がなくても神経が死んでいる場合もあります。気になる症状がある場合は、早めに歯科医院を受診することが大切です。
歯科医院での専門的な検査方法
歯科医院では、より正確に歯の神経の状態を確認するため、以下のような専門的な検査を行います。
電気歯髄診断器(EPT)による検査
電気歯髄診断器は、歯に微弱な電流を流して神経の反応を調べる検査機器です。健康な神経があれば電気刺激に反応しますが、神経が死んでいる場合は反応しません。この検査は痛みもほとんどなく、短時間で結果がわかります。
温度刺激による検査
氷や温かいガッタパーチャなどを使って、歯に温度刺激を与えて神経の反応を確認します。健康な神経は温度変化に敏感に反応しますが、死んだ神経は反応しません。
レントゲン撮影
歯の根の先や周囲の骨の状態を確認するため、レントゲン撮影を行います。神経が死んでいる歯の根の先には、黒い影(根尖病変)が見えることがあります。これは感染や炎症により骨が溶けている状態を示しています。
打診検査
歯科医師が専用の器具で歯を軽く叩いて、痛みや違和感の有無を確認します。根の先に炎症がある場合、叩いたときに痛みを感じることがあります。
視診・触診
歯の色の変化、歯ぐきの腫れ、膿の有無などを目で確認し、手で触って異常がないかチェックします。
これらの検査結果を総合的に判断することで、歯の神経の状態を正確に診断できます。
歯の神経が死んでいる場合の治療法
歯の神経が死んでいることが確認された場合、以下のような治療が必要になります。
根管治療(根っこの治療)
最も一般的な治療法が根管治療です。死んだ神経組織を完全に除去し、根管内を清掃・消毒した後、薬剤を充填します。この治療により、歯を保存することができます。治療期間は平均で7〜8回の通院が必要です。
根管治療の流れ
1. 局所麻酔を行い、歯に穴を開ける
2. 死んだ神経組織を除去する
3. 根管内を清掃・消毒する
4. 根管内に薬剤を充填する
5. 被せ物で歯を修復する
抜歯が必要な場合
根管治療が困難な場合や、歯の破折が著しい場合は、抜歯を選択することもあります。抜歯後は、インプラント、ブリッジ、入れ歯などの治療で歯を補うことになります。
治療後の注意点
根管治療後の歯は、神経がないため脆くなっています。そのため、被せ物(クラウン)での保護が推奨されます。また、定期的な検診により、治療した歯の状態を確認することが大切です。
予防の重要性
歯の神経が死んでしまう前に、定期的な検診と早期治療により、このような状態を予防することが最も重要です。虫歯の早期発見・治療により、神経を保存できる可能性が高まります。
歯の神経が死んでいるかどうかの確認は、早期発見と適切な治療のために非常に重要です。痛みの消失、歯の色の変化、刺激に対する反応の消失などの症状に注意を払い、気になる症状があれば早めに歯科医院を受診しましょう。
自分でできる簡単な確認方法もありますが、正確な診断には専門的な検査が必要です。歯科医院では電気歯髄診断器、温度刺激検査、レントゲン撮影などを用いて、総合的に判断します。
神経が死んでいることが確認された場合は、根管治療により歯を保存できることが多いですが、早期発見・早期治療がより良い結果につながります。最も重要なのは、定期的な検診により、このような状態を予防することです。歯の健康を守るため、日頃のケアと専門医による定期的なチェックを心がけましょう。
神経が死んでしまっているかも?という方は当院へご相談ください。LINEまたははお電話(0438-38-4854)からご予約ができます。
医師紹介
理事長 渡辺 泰平(歯学博士)
資格
PERF-JAPAN講師(根管治療)
MicroPex Hygienic Laboratory講師(歯周病治療)
Karl Kaps Germany 認定講師(マイクロスコープ)
日本・アジア口腔保健支援機構 第二種感染管理者検定講師
日本顎咬合学会 認定医
認定医日本健康医療学会 認定医
日本・アジア口腔保健支援機構 第一種感染管理者
健康医療コーディネーター