歯の根に膿がたまって激痛!緊急対処法と抜歯を避けるための歯科選び
千葉で歯の根の治療なら陽光台ファミリー歯科クリニックへお任せください。
歯の激痛で一睡もできなかった…。今、この記事を読んでいる方は、そんな地獄のような状態かもしれません。
その激痛の原因の一つとしては、「歯の根の先」に溜まった膿(うみ)によるものが挙げられます。この膿は、虫歯や過去の治療の不備により根管(神経があった管)に細菌が入り込み、炎症を起こした結果です。
最も重要なこととして、この膿は市販薬やうがいだけで治ることはなく、一刻も早く歯科医院での専門的な治療が必要だということをご理解ください。一時的に痛みが引いても、原因である細菌がいなくならない限り、膿の袋は大きくなり続けます。
このブログでは、「今すぐできる緊急対処法」から、「抜歯を避けて歯を残すための根本治療」、そして「信頼できる歯科医院の選び方」までを詳しく解説していきます。
今すぐ激痛を和らげる「正しい」緊急対処法
「今すぐ歯医者に行けない」という状況では、一刻も早くこの激痛を止めたいですよね。以下の方法は、あくまで一時的な応急処置ですが、正しく行うことで痛みを和らげることができます。
1. 痛み止め(鎮痛剤)を正しく服用する
市販の痛み止め(鎮痛剤)は、炎症を抑える作用もああります。ロキソニンS、イブ、バファリンなど、普段から飲み慣れているもので構いません。用法・用量を必ず守りましょう。効かないからといって追加で服用すると、副作用のリスクが高まります。痛み止めは「時間を稼ぐ」ためのものであり、治す薬ではないことを忘れないでください。
2. 患部を「外側から」冷やす
炎症が起きている部分は熱を持っているため、冷やすことで痛みが軽減します。氷や保冷剤をタオルで包み、痛みのある側の頬の外側から当てて冷やしましょう。冷やしすぎると血行不良になり、かえって治りが遅くなることもあるため、15分当てて、少し時間を空ける程度にしてください。
3. 口腔内を清潔に保つ
口の中にいる細菌が増えると炎症が悪化するため、清潔を保ちましょう。殺菌成分のあるうがい薬で優しくうがいをするのが効果的です(アルコール成分が強いものは刺激になる場合があるので注意)。歯磨きは、膿が溜まっている部分を強く刺激しないように優しく行ってください。
⚠️絶対にやってはいけないNG行動
・患部を温める:入浴(長湯)、激しい運動、飲酒などは血行を良くし、炎症部位への血流が増えて痛みが爆発的に強くなることがあります。シャワー程度に留めましょう。
・膿を自分で出そうとする:溜まった膿を指で押したり、針などで刺したりすると、傷口からさらに細菌が入り込み、炎症が広がり、悪化する危険があります。
・歯茎に直接、冷たいものを当てる:氷などを直接当てると、冷やしすぎで血流が悪くなるほか、刺激でかえって痛むことがあります。
激痛と顔の腫れの原因は?膿を放置する深刻なリスク
なぜ歯の根に膿がたまるのか、そしてなぜそれが激痛や顔の腫れを引き起こすのかを理解しましょう。
膿の正体は、歯の内部にある根管という空洞に侵入した細菌と、それを排除しようとする体内の細胞との戦いの残骸です。この状態を根尖性歯周炎(こんせんせいししゅうえん)といいます。
激痛・腫れが起こるメカニズム
・細菌感染の進行: 虫歯が深く進行したり、過去の根管治療が不完全だったりすると、細菌が歯の根の先端から外の骨(あごの骨)へと広がり始めます。
・膿の蓄積と圧力: 骨の中で膿の袋が作られ、どんどん溜まっていきます。骨は非常に硬いため、逃げ場を失った膿が内部から神経や骨を強く圧迫し、これが「ズキズキ」とした激痛となります。
膿を放置する深刻なリスク
膿は自然治癒することはありません。放置は大変危険です。
・歯の喪失: 慢性的な炎症により、歯を支えるあごの骨が溶けてしまい、最終的に抜歯せざるを得なくなります。
・全身への影響: 稀に、膿が血管を通じて全身に広がり、重篤な感染症を引き起こす可能性があります。
抜歯を避ける!成功率を高めるための歯科選びの重要性
応急処置で一時的に痛みが引いても、それはあくまで症状を抑えているにすぎません。膿の根本的な原因である細菌を除去するためには、根管治療が必須です。
1. 根管治療の成功率は「質」で変わる
ここで患者様にお伝えしたい重要な事実があります。
一般的に、日本の保険診療で行われる根管治療の成功率は50%以下とも言われています。これは、非常に複雑で微細な根管内の細菌を、肉眼だけで完璧に取り除くのが困難であるためです。
あなたの大切な歯を「抜歯を避けて」残すためには、以下のような「質の高い根管治療」を提供している歯科医院を選ぶことが極めて重要です。
・マイクロスコープ(歯科用顕微鏡):根管内を最大20倍程度に拡大して観察し、肉眼では見えない微細な感染源や根のヒビまで正確に見つけて除去します。
・ラバーダム防湿:治療中に唾液や口の中の細菌が根管内に入るのを防ぎ、治療部位の無菌状態を保ちます。
2. 歯科医院で行われる治療の流れ
・排膿(はいのう)処置: 激痛の原因となっている内部の圧力を下げるため、歯に小さな穴を開けたり、歯茎を切開したりして、膿を外に出す処置を行います。
・根管内の徹底的な清掃と消毒: 細菌を丁寧に除去し、無菌化を目指します。
・根管充填: 根管内を無菌状態にした後、再感染を防ぐために特殊な薬(シーラー)で密閉します。
質の高い根管治療こそが、再発を防ぎ、歯の寿命を延ばすための最良の手段です。根管治療の詳しい流れについてはこちらをご覧ください。
激痛を繰り返さないための予防と再発防止
せっかく治した膿が再発して、再びあの激痛に襲われるのは避けたいですよね。歯の膿の治療後は、以下の予防策と注意点を必ず守りましょう。
1. 根管治療後の被せ物・詰め物を適切に
根管治療の成功は、その後の最終的な被せ物や詰め物の精度にかかっています。歯の根を密閉しても、その上の被せ物との境目から唾液や細菌が漏れ込むと、簡単に再感染してしまいます。適合性の高い被せ物(クラウン)や土台(コア)を選び、治療した歯をしっかりと守りましょう。
2. 定期的な歯科検診とメンテナンス
膿が再発しても、初期の段階では痛みを感じないことが多々あります。3〜6ヶ月に一度の定期検診を受け、レントゲンで根の先の状態をチェックすることが重要です。歯科衛生士による専門的なクリーニングを受け、口の中全体の細菌数を減らし、歯周病や新たな虫歯を防ぎましょう。
3. 毎日の丁寧なセルフケア
ブラッシングだけでなく、歯間ブラシやデンタルフロスを使って、細菌の温床となりやすい歯と歯の間や、被せ物の周囲を徹底的に清掃してください。
まとめ
歯の膿による激痛や顔の腫れは、歯の根の先に溜まった細菌感染が原因です。この状態は決して自然治癒せず、放置すると歯を失ったり、全身の健康に悪影響を及ぼしたりする危険があります。
【緊急時の応急処置として】
痛み止めを服用し、痛みを一時的に緩和する
頬の外側から冷たいタオルなどで患部を冷やす
入浴や飲酒など、血行を良くする行為は避ける
【抜歯を避けるために】
一刻も早く歯科医院を受診し、根管治療を受けることが必須です
マイクロスコープやラバーダム防湿など、成功率の高い治療を行っている歯科医院を選ぶことが、あなたの歯を残すための鍵となります
当院では、マイクロスコープやラバーダムを使用した成功率の高い根管治療を行っております。虫歯で歯が激痛、過去に根管治療をした歯が激痛という方は一度当院へご相談ください。LINEまたははお電話(0438-38-4854)からご予約ができます。
医師紹介
理事長 渡辺 泰平(歯学博士)
資格
PERF-JAPAN講師(根管治療)
PERF-JAPAN認定専門医
MicroPex Hygienic Laboratory講師(歯周病治療)
Karl Kaps Germany 認定講師(マイクロスコープ)
日本・アジア口腔保健支援機構 第二種感染管理者検定講師
日本顎咬合学会 認定医
認定医日本健康医療学会 認定医
日本・アジア口腔保健支援機構 第一種感染管理者
健康医療コーディネーター