千葉県で再発の少ない根管治療を行っている歯医者、陽光台ファミリー歯科クリニックです。

昨日は暖かかったので春を感じていましたが、今朝はとっても冷え込みました🥶春が待ち遠しいです…😓

さて、本日のテーマは根管治療における「再発」です。過去に根管治療をして神経を取ったにも関わらず、歯の根っこの中で細菌が再び繁殖し痛みや腫れなどの症状が出ることがあります。実は、これは決して珍しいことではありません。東京医科歯科大学の須田教授と厚生労働省のデータによると、根管治療を行なった歯の半数以上が失敗、つまり再発していると報告されています。

根管治療後、病変が見つかる割合=成功率は全体で50%以下

保険診療で行なった根管治療の成功率は低く、多くの患者さんが再発に悩まされて当院へご来院されます。再発の原因は様々ですが、早期発見と適切な治療が大切です。

再発の原因

根管治療の再発原因は、主に以下の3つに分けられます。

・複雑な根管形態:歯の根の中の神経が通る管(根管)は、非常に細く複雑な形をしています。特に奥歯は複数の根管があり、中には目視できないほど小さな枝分かれした根管も存在します。このような場合、完全な治療が難しくなります。

細かく枝分かれした根管

残存した細菌:根管内の細菌を完全に除去できていない場合、時間の経過とともに細菌が増殖し、再び炎症を引き起こす可能性があります。

根管治療中

根管充填の不具合:根の中の治療後、適切に詰め物ができていない場合、隙間から細菌が侵入する可能性があります。

根管治療の術前レントゲン

・歯の亀裂:目に見えない微細な亀裂が存在すると、そこから細菌が侵入し、再発の原因となることがあります。

顕微鏡でみたマイクロクラック

・不適合な詰め物、被せ物 :根管治療後の詰め物や被せ物が不適合な場合、細菌の侵入を許してしまう可能性があります。

不適合な被せ物

再発の症状…放置するとどうなる?

根管治療の再発症状は、個人差がありますが、主な症状としては以下のものが挙げられます。

・痛み: 歯の痛みや噛むときの痛み

・腫れ: 歯茎の腫れや顔の腫れ

サイナストラクト 膿の出口 サイナストラクト 膿の出口

・膿: 歯茎から膿が出る

これらの症状を放置すると、炎症が周囲の組織に広がり、さらに 深刻な状態を引き起こす可能性があります。

再治療の選択肢

根管治療が再発した場合、以下の治療法が考えられます。

・再根管治療: 再度根管内の細菌を取り除き、清掃・消毒を行う治療法

・外科的治療: 歯根の先端を切除したり、膿の袋を取り除いたりする治療法

・抜歯: 歯の状態が悪い場合、抜歯を選択することもあります。

 

どの治療法が適切かは、再発の原因や歯の状態によって異なります。歯科医師とよく相談し、最適な治療法を選びましょう。

再発を防ぐために

根管治療の再発を防ぐためには、以下の点に注意することが大切です。

・予防策: 毎日の丁寧な歯磨きや定期的な歯科検診を受け、虫歯を予防しましょう。また、定期的に治療した歯の経過を診てもらうことで問題が発生した際に早期治療が可能となります。

・歯科医院選び: マイクロスコープを使用した精密な治療や、最新の治療機器を導入している医院では、より確実な治療が期待できます。特に難しい症例や再発症例では、根管治療を得意とする歯科医院を受診しましょう。

また、治療前の十分な説明と、患者様との信頼関係の構築も重要です。治療計画や予後について詳しく説明を受け、疑問点があれば遠慮なく質問できる環境を選びましょう。

根管治療を得意とする歯科医院の選び方はこちらをご覧ください。

 

根管治療の再発は、複雑な根管形態や残存細菌など、様々な要因によって引き起こされます。しかし、適切な予防策と定期的なメンテナンス、そして根管治療を得意とする歯科医師による治療を受けることで、再発のリスクを大きく減らすことができます。

違和感を感じた際は早めの受診を心がけ、日々の口腔ケアにも注意を払いましょう。根管治療は決して諦めることなく、適切な治療を受けることで、自分の歯を長く保つことができます。気になる症状がある方は、ぜひ当院へご相談してください。

陽光台ファミリー歯科クリニック