根管治療後にできものが?原因と対処法
千葉で根管治療なら陽光台ファミリー歯科クリニックへ。
根管治療を受けた後に歯茎にできものができることは、実は珍しいことではありません。多くの患者様が「治療したのになぜ?」と不安に思われるこの症状について詳しく解説いたします。
根管治療後のできものは、医学的には「根尖性歯周炎」や「歯根嚢胞」などの病変が原因となることが多く、歯茎の表面に小さな膨らみとして現れます。これらは治療の成功・失敗に関わらず、治癒過程で一時的に現れることもあれば、治療が不完全だった場合の症状として持続することもあります。
根管治療後にできものができる原因
根管治療後のできものには、主に以下の原因が考えられます。
治療の不完全性による原因
根管内の細菌除去が不十分だった場合、残存した細菌が再び増殖し、根尖部(歯根の先端)に炎症を引き起こすことがあります。特に、根管の形態が複雑な場合や、治療回数を短縮した場合に起こりやすくなります。
治癒過程での一時的な反応
適切な治療が行われた場合でも、組織の治癒過程で一時的に炎症反応が起こることがあります。これは体が感染と戦い、組織を修復しようとする正常な反応の一部です。
既存の病変の残存
治療前から存在していた歯根嚢胞などの病変が完全に治癒していない場合、治療後も症状が続くことがあります。
心配なできものと様子を見てよいできものの見分け方
できものの症状を正しく評価することは、適切な対処を行う上で非常に重要です。
すぐに受診が必要なできもの
痛みや腫れを伴うできものは緊急性が高く、速やかな治療が必要です。特に、発熱や全身倦怠感を伴う場合は感染が拡大している可能性があります。
経過観察できるできもの
痛みがなく、小さくて柔らかいできものは、治癒過程での一時的な反応である可能性があります。ただし、2週間以上変化がない場合や、徐々に大きくなる場合は受診をお勧めします。
症状の記録の重要性
できものの大きさ、硬さ、色、痛みの有無などを記録しておくことで、歯科医師による適切な診断が可能になります。写真で記録することも有効です。
できものが出現した時の対処法と治療選択肢
根管治療後のできものに対する治療法は、原因と症状に応じて選択されます。
再根管治療
細菌感染が原因の場合、根管内の再清掃と消毒を行います。この治療は成功率が高く、多くの場合でできものの改善が期待できます。治療期間は通常2-4回の通院が必要です。
外科的治療
歯根端切除術などの外科的アプローチが必要な場合があります。これは、通常の根管治療では対応困難な場合や、嚢胞が大きい場合に選択されます。
抗生物質による治療
急性炎症がある場合は、抗生物質の投与により炎症をコントロールします。ただし、根本的な治療ではないため、並行して他の治療も検討する必要があります。
経過観察
症状が軽微で、治癒過程での一時的な反応と判断される場合は、定期的な経過観察を行います。この場合、患者様ご自身での症状の変化の記録が重要になります。
根管治療の成功率を高め、できもの再発を防ぐ予防策
根管治療の成功率を高め、できものの再発を防ぐためには、以下の対策が効果的です。
治療中の注意事項
治療期間中は、仮の詰め物を外れないよう注意し、指定された通院スケジュールを守ることが重要です。また、治療中の歯で硬いものを噛まないよう気をつけましょう。
口腔衛生の維持
日常的な歯磨きやデンタルフロスの使用により、口腔内の細菌数を減らすことができます。特に、治療した歯の周辺は丁寧に清掃することが大切です。
定期検診の重要性
根管治療後は、定期的な検診により早期に問題を発見することができます。レントゲン検査により、症状が現れる前に再発を発見することも可能です。
根管治療後のできものは、適切な知識と対処により多くの場合で改善可能です。重要なのは、症状を正しく理解し、必要に応じて速やかに歯科医師に相談することです。
痛みや腫れを伴うできものは緊急性が高く、早期の治療が必要です。自己判断は危険な場合もあるため、気になる症状があれば遠慮せずに歯科医院を受診してください。
根管治療の成功率を高めるためには、治療中の注意事項を守り、治療後も定期的な検診を受けることが重要です。また、日常的な口腔衛生の維持と健康的な生活習慣により、再発リスクを大幅に減らすことができます。
患者様一人ひとりの症状に応じた適切な治療法を選択し、長期的な口腔健康の維持をサポートいたします。何か不安なことがございましたら、いつでもお気軽にご相談ください。
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医師紹介
理事長 渡辺 泰平(歯学博士)
資格
PERF-JAPAN講師(根管治療)
MicroPex Hygienic Laboratory講師(歯周病治療)
Karl Kaps Germany 認定講師(マイクロスコープ)
日本・アジア口腔保健支援機構 第二種感染管理者検定講師
日本顎咬合学会 認定医
認定医日本健康医療学会 認定医
日本・アジア口腔保健支援機構 第一種感染管理者
健康医療コーディネーター