痛みから解放されるまで|根管治療の期間と通院回数の真実
千葉で治療回数の少ない根管治療なら陽光台ファミリー歯科クリニックへご相談ください。
歯の根っこの治療である根管治療は、治療回数や期間が多くかかることがあります。その理由と少ない回数で治療を終わらせるポイントをご紹介しますので、ぜひ参考にしてください。
1. 根管治療とは何か?基本的な知識と治療が必要な症状
根管治療(こんかんちりょう)とは、虫歯が進行して歯の神経(歯髄)まで達してしまった場合に行われる治療法です。一般的に「神経を抜く治療」と呼ばれています。
根管治療が必要となる主な症状
・強い痛みや脈打つような痛み:特に冷たいものや熱いものを口にしたときに感じる鋭い痛み
・自発痛:何もしていないときでも突然襲ってくる痛み
・歯茎の腫れや膿:歯の根元部分の歯茎が腫れたり、膿が出たりする
・歯の変色:神経が死んでしまい、歯が灰色や黒っぽく変色する
・レントゲン検査で確認された根尖病巣:歯の根の先に膿の袋ができて骨が溶かされてなくなっている
根管治療は、これらの症状を持つ歯を抜かずに残すための重要な治療法です。しかし、多くの患者さんが「なぜこんなに治療期間が長いのか」と疑問に思われます。この記事では、根管治療の期間について詳しく解説し、患者さんの不安を解消できるよう情報をお伝えします。
2. 根管治療の一般的な期間と回数|なぜ時間がかかるのか
根管治療は一般的に複数回の通院が必要で、全体の治療期間は約1〜3ヶ月かかることが多いです。単純な症例で2〜3回、複雑な症例では5回以上の通院が必要になることもあります。
根管治療に時間がかかる理由
・感染した組織の完全な除去が必要:歯の内部の感染した神経や細菌をすべて取り除く必要があり、これには時間と丁寧な作業が求められます。
・歯の構造の複雑さ:歯の根管(神経が通る管)は非常に複雑で、特に奥歯では複数の根管が存在し、さらに根管自体も湾曲していることがあります。
・薬剤の浸透と消毒の時間:消毒薬が効果を発揮するには一定の時間が必要で、次の治療までに1〜2週間の間隔を空けることが多いです。
・身体の治癒反応を待つ必要性:炎症や感染が完全に治まったかを確認するために、一定期間様子を見る必要があります。
・精密な作業の必要性:根管内部の処置は目視できない場所での作業となるため、慎重に進める必要があります。
患者さんの中には「なぜ1回で終わらないのか」と疑問に思われる方もいますが、1回の治療ですべてを終わらせようとすると、十分な消毒ができなかったり、見落としが生じたりするリスクが高まります。複数回に分けることで治療の成功率が高まり、将来的なトラブルを防ぐことができるのです。
3. 症状別・歯の状態別の治療期間の違い
根管治療の期間は、歯の状態や症状の重症度によって大きく異なります。以下に、代表的なケースごとの治療期間の目安をご紹介します。
初期の感染(単純な症例)
特徴:神経の炎症が始まったばかりで、感染が限局している
治療回数:2〜3回
治療期間:2週間〜1ヶ月
特記事項:比較的短期間で終わることが多いです
進行した感染(中程度の症例)
特徴:神経が死んでいる、または根の先に小さな病巣がある
治療回数:3〜4回
治療期間:1〜2ヶ月
特記事項:消毒と経過観察の期間が必要です
重度の感染(複雑な症例)
特徴:大きな根尖病巣がある、膿の排出がある、または過去の根管治療の再治療
治療回数:5回以上
治療期間:2〜3ヶ月以上
特記事項:完全に炎症が引くまでに時間がかかることがあります
歯の種類による違い
前歯(切歯・犬歯):根管が単純で1つであることが多く、比較的短期間で終わりやすい
小臼歯:1〜2本の根管があり、中程度の期間
大臼歯:3〜4本の根管があり、複雑な形状のため長期間かかることが多い
特殊なケース
石灰化した根管:根管が狭くなっている場合は、治療が難しく時間がかかります
根管の湾曲が強い場合:器具の操作が難しく、特別な技術が必要となります
再治療:以前の治療で使用された材料を除去する必要があり、通常の治療よりも時間がかかります
患者さん一人ひとりの状態は異なるため、担当医からの説明を聞き、治療計画について理解することが大切です。事前に治療期間の見通しを知ることで、心の準備もできるでしょう。
4. 根管治療の各ステップと所要時間の詳細
根管治療は複数のステップに分かれており、各ステップごとに必要な時間と目的があります。ここでは、保険診療で行う一般的な根管治療の流れと各ステップについて詳しく解説します。
1. 診断と治療計画
レントゲン撮影
症状の問診
検査(打診・温度テストなど)
治療計画の説明
2. 神経の除去と根管の形成
局所麻酔の注射
虫歯部分の除去と歯の上部からのアクセス作成
根管内の神経組織の除去
根管の拡大・形成
初期の洗浄・消毒
仮封(一時的な詰め物)
3. 根管の洗浄と消毒
前回の仮封の除去
さらなる根管の洗浄と形成
抗菌薬や消毒薬の貼薬
再度の仮封
4. 根管充填と仮歯の作製
感染が治まったことの確認
最終的な根管の洗浄
根管充填材(ガッタパーチャなど)での根管の封鎖
仮歯の作製または土台の構築
5. 最終的な被せ物の装着
被せ物の型取りと作製
被せ物の装着と調整
各ステップの間には、通常1〜2週間の間隔を空けます。これは、消毒薬の効果を最大限に引き出すためと、身体の治癒反応を観察するためです。急性の痛みがある場合は、緊急処置として初回に神経の一部を除去することで痛みを軽減させることもあります。
治療中の痛みについては多くの方が心配されますが、局所麻酔を使用するため、治療自体はほとんど痛みを感じません。むしろ、治療によって痛みが軽減されることが多いです。
当院での根管治療の流れはこちらをご確認ください。
5. 治療期間を短縮するためのポイントと注意点
根管治療は複数回の通院が必要ですが、以下のポイントに注意することで、治療をスムーズに進め、可能な限り期間を短縮することができます。
✔️予約をキャンセルしない
治療の間隔を適切に保つことが重要です。予約をキャンセルすると治療期間が延びてしまいます。
✔️医師の指示を守る
治療中の注意事項(仮詰めを外さない、強い力で噛まないなど)を守ることで、トラブルを避けられます。
✔️早期発見・早期治療
症状が軽いうちに治療を始めることで、治療期間が短くなる傾向があります。歯の痛みを感じたら早めに歯科医院を受診しましょう。
✔️専門医への相談
根管治療を専門とする歯科医院にて高い技術の根管治療を受けることで、専門的な技術と設備により、治療期間が短縮できたり、治療の成功率が高くなります。
注意すべき点とよくある質問
Q: 根管治療中に痛みがひどくなったらどうすればいいですか?
A: 治療後に一時的に痛みが増すことはありますが、1週間以上強い痛みや腫れが続く場合はすぐに担当医に連絡しましょう。
Q: 治療途中で別の歯科医院に変えることはできますか?
A: 可能ですが、治療記録やレントゲン画像を持参することをお勧めします。また、治療の途中経過を正確に伝えることが重要です。
『根管治療中に歯医者を変えるべき?変える時期と歯医者の選び方』についてはこちら
Q: 一度根管治療をした歯はもう痛くならないのでしょうか?
A: 適切に治療された歯は多くの場合問題なく機能しますが、保険診療で行う一般的な根管治療の成功率は低く、再発することがあります。定期的な検診で早期発見が大切です。
Q: なぜ根管治療後に被せ物が必要なのですか?
A: 根管治療を行った歯は脆く、クラウンで保護することで歯が割れるのを防ぎ、長期的な予後を改善します。
根管治療は確かに時間がかかりますが、大切な歯を抜かずに残すための重要なプロセスです。適切な治療を受けることで、自分の歯を長く保つことができます。治療期間中のご不便はあるかもしれませんが、将来的な口腔の健康のために必要な投資と考えていただければ幸いです。
当院では、1回60分〜90分のお時間をいただき、1〜3回ほどの少ない治療回数で終わります。マイクロスコープやラバーダムを使用した世界基準の根管治療は当院へお任せください。
他院で抜歯と言われてしまった、根管治療を繰り返しても痛みや腫れが引かない、自分の歯を残したいという方は一度陽光台ファミリー歯科クリニックへご相談ください。
LINEまたははお電話(0438-38-4854)からご予約ができます。
医師紹介
理事長 渡辺 泰平(歯学博士)
資格
PERF-JAPAN講師(根管治療)
MicroPex Hygienic Laboratory講師(歯周病治療)
Karl Kaps Germany 認定講師(マイクロスコープ)
日本・アジア口腔保健支援機構 第二種感染管理者検定講師
日本顎咬合学会 認定医
認定医日本健康医療学会 認定医
日本・アジア口腔保健支援機構 第一種感染管理者
健康医療コーディネーター