虫歯が深く進行し、ズキズキとした痛みを感じて歯科医院を訪れた際、「残念ですが、神経を抜きましょう」と告げられた経験はありませんか? その瞬間、多くの方が言いようのない不安やショックを感じるものです。しかし、なぜ私たちはこれほどまでに「神経を残すこと」にこだわる必要があるのでしょうか。

歯の神経(歯髄)を失うことは、単に痛みを感じなくなるだけではなく、「歯の寿命のカウントダウンが始まること」を意味します。

カウントダウン

歯の神経は、微細な血管と共に歯の内部(歯髄腔)に張り巡らされています。

歯の構造

この血管は、歯に酸素や栄養を送り届けるだけでなく、歯に適度な潤いと柔軟性を与える「生命線」の役割を果たしています。神経を失った歯は、いわば水分を失った「枯れ木」のような状態です。硬くはあっても非常にもろく、噛む力によって割れたり(歯根破折)、欠けたりしやすくなります。

さらに重大なのは、痛みのセンサーがなくなることです。再び虫歯になっても痛みが出ないため、異変に気づいた時には手遅れで、抜歯するしか選択肢がないという事態を招きやすくなります。神経を抜いた歯は、神経がある歯に比べて寿命が短くなるという残酷な現実があります。

当院では、この「歯の寿命」を第一に考え、安易に神経を抜く処置(抜髄)は行いません。たとえ他院で「抜くしかない」と言われたケースでも、神経を救うための高度な専門治療に特化しています。

保険診療と自由診療の違い:費用相場と治療の質の圧倒的な差

「神経を残す治療」を検討する際、避けて通れないのが費用の問題です。日本の公的医療保険制度は非常に優れていますが、こと「神経を残す」という精密な治療に関しては、保険診療と自由診療(自費)の間には、費用だけでなく「成功率」において埋められない大きな溝が存在します。

保険診療の場合
保険診療は非常に安価です。しかし、使える材料は数十年前から大きく変わっておらず、成功率は決して高いとは言えません。また、保険制度の制約上、1回の治療にかけられる時間や使用できる器具(マイクロスコープの常用など)に限界があるため、「とりあえず」の治療、「様子見」の治療になりがちです。

当院の自費診療の場合(費用:約100,000円〜150,000円)
当院が行う自由診療のVPT(歯髄温存療法)は、保険診療とは全く異なるコンセプトで行われます。
私たちは、「一度きりのチャンスを確実にものにする」ために、コストを惜しみません。

無菌状態の確保: ラバーダム防湿(ゴムのシート)を徹底し、1滴の唾液も患部に入れない環境作り

可視化の徹底: マイクロスコープ(歯科用顕微鏡)を用い、肉眼の20倍以上の倍率で、健康な神経と感染した組織を厳密に見極めます

陽光台ファミリー歯科クリニックの根管治療

「安価だが再発リスクが高い治療」と、「初期費用はかかるが生涯にわたって歯を残すための精密治療」。どちらが真に価値があるか、当院は後者であると確信しています。

「VPT(バイタルパルプセラピー)」:当院が提供する専門技術

当院が専門としているVPT(Vital Pulp Therapy:歯髄温存療法)は、深い虫歯で神経が露出してしまった場合でも、特殊な薬剤を用いて神経の生命力を引き出し、生かしたまま修復する高度な治療法です。

▼露出した歯の神経

この治療の成否を分ける最大の鍵は、「MTAセメント」という画期的な歯科材料の使用です。
MTAセメントは、従来の材料とは比較にならないほど以下の優れた特性を持っています。

強烈な殺菌作用: 強アルカリ性により、周囲の細菌を死滅させます。

優れた封鎖性: 固まる際にわずかに膨張するため、細菌の侵入経路を完全に遮断します。

生体親和性: 歯の組織(硬組織)の再生を促す性質があります。

PROROOT MTAセメント

当院では、このMTAセメントの特性を最大限に引き出すため、必ずマイクロスコープ下での精密な充填を行います。保険診療では、このMTAセメントは材料費の高さから使用が制限されることがほとんどですが、当院では成功率を最大化するために不可欠なプロセスとして導入しています。

他院で「神経を抜くしかない」と言われた患者様が、当院のVPTによって神経を残し、数年後も元気に自分の歯で食事をされている姿を私たちは数多く見てきました。

治療費以外に考慮すべき「将来のコスト」:神経を抜くことの本当の代償

「VPTは高い」と感じる方に、ぜひ知っておいていただきたいのが「生涯コスト」の考え方です。
もし、今の数万円を惜しんで神経を抜く道を選んだ場合、将来的に以下のようなコストが発生する可能性が極めて高くなります。

根管治療の繰り返し: 神経を抜いた後の管に細菌が入れば、何度も再治療が必要になります。そのたびに被せ物を壊し、高額な再治療費がかかります。

歯根破折と抜歯: 神経のない歯は割れやすく、割れたら最後、抜歯しかありません。

抜歯後の修復費用: 失った歯を補うためのインプラント治療は、1本あたり30万円〜50万円、ブリッジや入れ歯でも多額の費用と、周囲の健康な歯への負担がかかります。

抜歯

一方、今ここでVPTを選択し、神経を残すことができれば、これらの将来的なリスクと出費を回避できる可能性が格段に高まります。
「自費診療の治療費」は一見高額に見えますが、それは「将来の50万円以上の出費と、自分の健康な歯を失う精神的な損失を防ぐための投資」なのです。当院は、目先の安さよりも、10年後、20年後の患者様の笑顔を守ることを優先しています。

後悔しないための歯科医院選び:なぜ当院が「VPT専門」にこだわるのか

神経を残す治療は、非常に繊細で、歯科医師のこだわりと技術が結果に直結します。残念ながら、すべての歯科医院で同じレベルの治療が受けられるわけではありません。

当院が自費診療のVPTのみを行っているのには、明確な理由があります。それは、「中途半端な治療は、かえって患者様の不利益になる」と考えているからです。

成功率を極限まで高めるためには、以下の3要素が絶対に欠かせません。

徹底した滅菌・隔離(ラバーダム): これを怠ると、治療中に細菌を神経に植え付けてしまいます。

マイクロスコープによる超精密作業: 0.1mm単位の判断が成否を分けます。

十分な治療時間の確保: 1人の患者様に1時間以上の枠を確保し、丁寧に処置を行う必要があります。

これらは、数多くの患者様を短時間で診る必要がある保険診療の枠組みでは、物理的に不可能です。当院は、本気で「自分の歯を一生使い続けたい」と願う患者様のために、最高の環境と技術を1対1で提供するスタイルを選びました。

抜歯

まとめ

今回の記事を通じて、歯の神経を残すことがいかに重要か、そしてそのためには専門的なアプローチが必要であることをお伝えしてきました。

・神経は歯の「命」。 抜いてしまうと、歯の寿命は劇的に短くなります

・VPT(歯髄温存療法)は、MTAセメントとマイクロスコープを駆使して神経を守る最新の選択肢です

・費用は「投資」。 将来的なインプラントや入れ歯の費用を考えれば、今、神経を残すことの価値は計り知れません

・当院はVPTの専門家です。 保険診療では到達できない精度で、あなたの歯の未来を守ります

「神経を抜くしかない」と言われて絶望している方、まだ諦めないでください。当院の精密診断を受ければ、神経を救える道が見つかるかもしれません。

まずは、あなたの歯の状況を詳しくお聞かせください。私たちは、あなたが一生自分の歯で美味しく食事ができるよう、全力でサポートすることをお約束します。

ごあいさつ

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千葉県木更津市畑沢南5-22-27

医師紹介

理事長 渡辺 泰平(歯学博士)

資格

PERF-JAPAN講師(根管治療)

PERF-JAPAN認定専門医

MicroPe​x Hygienic Laboratory講師(歯周病治療)

Karl Kaps Germany 認定講師(マイクロスコープ)

日本・アジア口腔保健支援機構 第二種感染管理者検定講師

日本顎咬合学会 認定医

日本アンチエイジング歯科学会

認定医日本健康医療学会 認定医

日本・アジア口腔保健支援機構 第一種感染管理者

健康医療コーディネーター

陽光台ファミリー歯科クリニック