根管治療をしたのにずっと痛い!原因と解決策
千葉で成功率の高い根管治療をしている歯医者、陽光台ファミリー歯科クリニックです。
根管治療を受けたのに、なぜかまだ痛みが続いている…。そんな不安を抱えていませんか?
「治療したはずなのに、なぜ痛むの?」
「この痛みはいつまで続くの?」
「もしかして治療が失敗した?」
実は、根管治療後に一時的な痛みを経験する患者さんは珍しくなく、多くの場合は適切な対処により改善します。
この記事では、根管治療後の痛みが続く原因を詳しく解説し、効果的な対処法をお伝えします。痛みの種類を見極め、適切に対応することで、あなたの不安を解消し、快適な日常を取り戻すお手伝いをいたします。
根管治療後に痛みが続く5つの主な原因
原因1:術後の正常な炎症反応
根管治療後の痛みで最も多いのが、治療による正常な炎症反応です。
根管治療では、感染した神経や組織を除去し、根管内を清掃・消毒します。この過程で、歯の周囲の組織に軽微な刺激が加わり、一時的な炎症が起こります。これは身体の自然な治癒反応であり、通常2〜3日から1週間程度で徐々に軽減します。
この痛みの特徴
– 鈍い痛みやズキズキする感覚
– 噛んだ時に響く痛み
– 治療直後から数日がピーク
原因2:根管内の細菌の残存
根管は非常に複雑な構造をしており、完全な細菌の除去が困難な場合があります。
特に奥歯の根管は枝分かれが多く、細い管状構造のため、すべての細菌を完全に除去することが技術的に困難なケースがあります。
残存した細菌が再度増殖することで、持続的な痛みや違和感を引き起こす可能性があります。
この場合の症状
– 治療後数日経っても改善しない痛み
– 温かいものや冷たいものでの刺激痛
– 夜間に悪化する傾向
原因3:根管の見落としや治療の不完全性
複雑な根管形態により、治療時に見落とされた根管がある場合があります。
日本人の歯の特徴として、特に下の奥歯では4本以上の根管を持つケースが多く、通常の3本の根管治療では不十分な場合があります。また、湾曲した根管や石灰化により器具が到達できない部分があると、治療が不完全になる可能性があります。
原因4:根尖周囲の感染や膿瘍
根管治療後も根の先端周囲に感染が残存し、膿の袋を形成する場合があります。
根尖性歯周炎と呼ばれるこの状態では、歯の根の先端部分に細菌感染による炎症が持続します。
症状
– 持続的な鈍痛
– 歯肉の腫れや膿の排出
– 噛むと強い痛み
– 発熱を伴う場合もある
原因5:治療器具による根管壁の損傷
根管治療中に使用する器具により、根管壁に穴(パーフォレーション)が開く場合があります。
根管は非常に細く、湾曲していることが多いため、清掃や形成の過程で器具が根管壁を貫通してしまうリスクがあります。また、根管治療用のファイルが根管内で破折し、その破片が除去できず、破片の先の治療ができない場合も痛みの原因となります。
痛みの種類別・対処法と自宅ケア
軽度の痛み(正常な術後反応)への対処法
薬物療法
– 処方された鎮痛剤の適切な服用
– 市販の鎮痛剤
– 抗生物質が処方されている場合は必ず完全服用
日常生活での注意点
– 治療した歯での咀嚼を避ける
– 硬い食べ物や極端に熱い・冷たい食べ物を控える
– 十分な睡眠と栄養摂取で免疫力を維持
– 禁煙・禁酒で治癒環境を整える
効果的な自宅ケア
– 口腔内を清潔に保つ(優しいブラッシング)
中等度から重度の痛みへの対応
医療機関での対応が必要な場合
– 処方薬でコントロールできない痛み
– 3日以上続く強い痛み
– 発熱や顔面の腫れを伴う場合
緊急時の一時的対処法
– 市販の鎮痛剤の適切な使用
特殊な痛みパターンへの対応
夜間痛への対策
– 就寝前の鎮痛剤服用
– リラックス法で精神的ストレスを軽減
噛み合わせ時の痛みへの対応
– 軟らかい食事への変更
– 患側での咀嚼を完全に避ける
– 必要に応じて咬合調整を依頼
いつ歯科医院を受診すべきか – 危険なサインの見分け方
受診が必要な症状
– 市販薬でもコントロールできない激しい痛み
– 持続的な膿の排出
– 治療後3日経っても改善しない強い痛み
– 歯肉の著明な腫れや変色
経過観察でよい症状と受診のタイミング
1週間程度の経過観察が可能な症状
– 軽度から中等度の鈍痛
– 噛んだ時の軽い違和感
– 治療直後の一時的な知覚過敏
定期受診で相談すべき症状
– 2週間以上続く軽微な痛み
– 間欠的な違和感
– 温度刺激への過敏反応
根管治療の限界と代替治療選択肢
外科的根管治療(歯根端切除術)
通常の根管治療で改善しない場合、外科的に根の先端を除去する治療法があります。歯根端切除術の動画はこちら※術中の映像が映りますのでご注意ください。
意図的再植術
一度歯を抜歯し、口腔外で根管治療を行った後に再植する高度な治療法です。意図的再植術の動画はこちら※術中の映像が映りますのでご注意ください。
抜歯と代替治療
根管治療で保存が困難な場合は、インプラント、ブリッジ、部分入れ歯などの代替治療を検討します。
まとめ – 適切な対応で痛みから解放されましょう
根管治療後の痛みは多くの患者さんが経験する症状であり、その原因は様々です。治療直後の正常な炎症反応から、細菌の残存や治療の不完全性まで、痛みの背景には複数の要因が関与しています。
重要なのは、痛みの性質や程度を正しく評価し、適切なタイミングで歯科医師に相談することです。軽度の痛みは適切な自宅ケアで改善することが多い一方、発熱や顔面の腫れを伴う場合は緊急の対応が必要です。
痛みや不安を一人で抱え込まず、遠慮なく担当医に相談してください。適切な知識と対応により、根管治療後の痛みは必ず改善し、健康な歯を長期間保持することが可能です。
「根管治療をしたのにずっと痛い」というお悩みをお持ちの方は、一度当院へご相談くださいLINEまたははお電話(0438-38-4854)からご予約ができます。お気軽にご連絡ください。
医師紹介
理事長 渡辺 泰平(歯学博士)
資格
PERF-JAPAN講師(根管治療)
MicroPex Hygienic Laboratory講師(歯周病治療)
Karl Kaps Germany 認定講師(マイクロスコープ)
日本・アジア口腔保健支援機構 第二種感染管理者検定講師
日本顎咬合学会 認定医
認定医日本健康医療学会 認定医
日本・アジア口腔保健支援機構 第一種感染管理者
健康医療コーディネーター