こんにちは。千葉県木更津市の歯医者、陽光台ファミリー歯科クリニックのトリートメントコーディネーターです。

この「根管治療ガイド」がリリースされて、初めてのブログ更新となるのでドキドキワクワクしています。

 

今回は、根管治療を成功させるために欠かせないラバーダムについてお話します。

ラバーダム ラバーダム

ラバーダムは、根管治療をする際に歯につけるゴム製のシートです。根管治療中は上の写真のような状態になります。

 

|ラバーダムの役割

こちらのページでもお話している通り、根管治療は根っこの中のお掃除をする治療です。

当院では根管治療をわかりやすく排水溝やえんとつのお掃除に例えていて、排水溝やえんとつの中の汚れを洗剤やブラシで落とすように、根っこの中の汚れ(感染源)をお薬や器具で綺麗に取り除きます。

耳かき1杯分の唾液の中には細菌がたくさんいて、多い方では約1億匹もいると言われています。根管治療中に唾液が根っこの中に少しでも入ってしまうとたくさんの細菌も一緒に入ってしまうことになり、せっかく根っこの中を綺麗にしているのにこれでは意味がありません。細菌が根っこの中に残ってしまうことで痛みや腫れの原因となり、再治療のリスクが高まってしまうのです。

そこで、根管治療中の歯への唾液や細菌の侵入を防ぐのがラバーダムです。また、治療器具の誤嚥やお薬がお口の中へ漏れるのを防ぐという役割もあります。

 

|ラバーダムの歴史

日本ではあまり馴染みのないラバーダムですが、実は1864年にニューヨークのBarnum先生によって考案された歴史のある治療法です。

サンフォード・クリスティ・バーナム

 

|ラバーダムは日本ではほとんど使われていない

150年以上の歴史を持つラバーダムですが、日本では5%ほどの歯医者でしか使われていません。

アメリカ・日本ラバーダム使用率

これが日本の根管治療の成功率が低い原因です。日本は保険診療という制度があるので、治療で使う材料や治療時間などに制限があります。ラバーダムシートは患者さんごとに使い捨てのものになりますが、保険診療では費用が請求できないため、ラバーダムを使わずに根管治療をする歯医者がほとんどなのです。その結果、根っこの中に細菌が入り数ヶ月〜数年後に痛みが出てしまい、再根管治療や抜歯に至ってしまいます。

 

根管治療をする際にラバーダムを使用することはマナーでありルールであるという考えのもと、当院では根管治療をするときには可能な限りラバーダムを実施しています。マイクロスコープやCTなどの最新機器も大切ですが、基本が最も大切であると考えています。

 

 

 

【根管治療ガイド監修クリニック】

陽光台ファミリー歯科クリニック

陽光台ファミリー歯科クリニック

〒292-0826 千葉県木更津市畑沢南5-22-27

TEL 0438-38-4854

【院長紹介】

陽光台ファミリー歯科クリニック院長

渡辺 泰平(歯学博士)

PERF-JAPAN講師(根管治療)

Karl Kaps Germany 認定講師

日本・アジア口腔保健支援機構 第二種感染管理者検定講師

日本顎咬合学会 認定医

日本アンチエイジング歯科学会 認定医

日本健康医療学会 認定医

日本・アジア口腔保健支援機構 第一種感染管理者

健康医療コーディネーター

陽光台ファミリー歯科クリニック