【根管治療】した方がいい?しない方がいい?
千葉県で歯を残すための根管治療をしている歯医者、陽光台ファミリー歯科クリニックです。
ここ数日暖かい日が続いていて診療中に汗をかくようになりました😥(2月にもかかわらず冷房を解禁してしまったことは内緒です)。また来週から気温が下がるみたいなので体調管理に気をつけましょう💦
さて本日は、「根管治療はした方がいいの?」という疑問にお答えしていきます。
根管治療は歯科治療の中でも特に誤解されやすい治療法です。「痛い」「効果が長続きしない」といったネガティブなイメージを持つ方も多いのではないでしょうか。
根管治療とは、虫歯が進行して歯の神経(歯髄)まで達してしまった場合や、転んだりぶつけるなどの外傷により歯髄が損傷した場合に行われる治療法です。
具体的には、感染した歯髄を取り除き、根管(神経や血管が通る管)を清掃・消毒し、最後に薬剤を詰めて封鎖するという流れで進みます。
多くの方が「根管治療=痛い治療」というイメージを持っていますが、適切な麻酔下では痛みをほとんど感じることなく治療を受けることが可能です。また、「根管治療をした歯はすぐにダメになる」という誤解もありますが、適切に治療され、その後のケアも正しく行われれば、多くの場合長期間機能を維持することができます。
根管治療の主な目的は、感染を取り除き、痛みを解消し、何よりも自分の歯を保存することにあります。歯を抜かずに済むという点で、患者さんにとって大きなメリットがある治療法なのです。
根管治療の基本と一般的な誤解
「根管治療は痛い」「効果が長続きしない」このようなネガティブなイメージを持っている方は少なくありません。しかし、根管治療に関する誤解を解消し、正しい知識を持つことが賢明な判断への第一歩です。
根管治療とは?
根管治療は、深い虫歯や外傷によって歯の神経(歯髄)が感染または損傷した場合に行われる治療法です。
・感染した歯髄を除去
・根管(神経や血管が通る管)を徹底的に清掃・消毒
・根管充填材と呼ばれるお薬で根管を密閉
これにより、痛みの原因となる感染を取り除き、自分の歯を保存することができます。
よくある誤解と真実
誤解1:「根管治療は非常に痛い」
真実:現代の麻酔技術により、適切な処置を行えばほとんど痛みを感じることなく治療を受けられます。むしろ、感染による痛みを解消するための治療です。
誤解2:「根管治療をした歯はすぐにダメになる」
真実:適切に治療され、その後のメンテナンスを行えば、長持ちさせることができます。
誤解3:「抜歯して入れ歯やインプラント、ブリッジにした方が良い」
真実:自分の歯を保存できることは、かむ機能や見た目の点で大きなメリットがあります。
根管治療の目的は単純明快で、自分の歯を守り、お口の中の健康を維持することです。
根管治療をしても歯を残せない可能性のあるケース
根管治療が必ずしも最適な選択ではない場合があります。
重度の歯の損傷:歯冠部(見える部分)が著しく損傷している場合、根管治療後も長期的な保存が難しいことがあります。
歯根破折:歯の根っこが大きく割れてしまっている場合、抜歯となります。
抜歯とその後の選択肢
インプラント
<メリット>
・周囲の歯に負担をかけない
・自然な見た目と機能性
<デメリット>
・費用が高い
・外科的処置が必要
・骨の量が不足している場合は追加処置が必要
・治療完了までに時間がかかる(〜1年)
ブリッジ
<メリット>
・インプラントより短期間で完成
・外科的処置が不要
・インプラントより費用が抑えられる
<デメリット>
・隣の歯を削る必要がある
・保険診療のブリッジは長持ちせず歯周病や虫歯のリスクが高くなる
・ブリッジを支えている歯に過度な負担がかかる
部分入れ歯
<メリット>
・侵襲が少ない
・保険診療であれば比較的安価
・必要に応じて修正可能
<デメリット>
・違和感や不快感がある
・定期的な調整が必要
・慣れるまで食事中不便に感じる
根管治療の成功率と長期的な予後
成功率
保険診療で行う一般的な根管治療の成功率は、いくつかの要因によって異なりますが、一般的には以下の統計が報告されています。
保険診療で行なった根管治療の半分以上が失敗していることが報告されています。
失敗の要因
根管治療が失敗する要因について詳しくはこちらをご覧ください。
根管治療を受ける歯医者の選び方
セカンドオピニオンの重要性
歯を抜くかどうかの決断は重大です。特に以下のケースではセカンドオピニオンを積極的に検討しましょう。
・「すぐに抜歯が必要」と言われた場合
・治療計画や費用に疑問を感じる場合
・複雑な症例や過去の根管治療が失敗している場合
治療前に確認しておきたい項目リスト
治療の必要性について
「この歯を保存する確率はどのくらいですか?」
「根管治療以外の選択肢はありますか?それぞれのメリット・デメリットは?」
「何もしないとどうなりますか?」
治療の詳細について
「治療には何回の通院が必要ですか?」
「マイクロスコープやラバーダムは使用しますか?」
「治療後はどのような被せ物が必要ですか?」
費用と保険について
「費用はいくらになりますか?(根管治療+被せ物まで含めて)」
「支払い方法は?」
信頼できる歯科医院の見つけ方
質の高い根管治療を受けるために、以下のポイントを参考に専門医を選びましょう。
資格と専門性
・歯内療法(根管治療)を得意とする歯科医師
・定期的に専門分野の研修に参加している歯科医師
・学会発表や論文発表などの実績がある歯科医師
設備と技術
・歯科用マイクロスコープを使用している(精密な治療に不可欠)
・CBCT(3D画像)などの最新診断機器がある
・NiTiファイルなどの器具を使用している
患者対応
・丁寧な説明と十分な時間をとってくれる
・質問に対して明確で誠実に答えてくれる
・患者の意思決定を尊重する
根管治療の判断と選択肢
重要なポイント
根管治療の本質を理解する
根管治療は「痛い」「効果が長続きしない」というネガティブなイメージとは異なり、適切に行われれば高い成功率で歯を保存できる治療法です。
根管治療を避けるべきケース
歯の損傷が著しい場合、根の形態が複雑な場合、全身疾患がある場合などは、代替治療の方が良い結果をもたらすことがあります。
代替オプションを検討する
抜歯を選択した場合、その後インプラント、ブリッジ、部分入れ歯などの選択肢があります。それぞれにメリット・デメリットがあり、患者さんの状況や希望に合った選択が重要です。
成功率と長期予後を理解する
保険診療で行う一般的な根管治療の成功率は50%以下ととても低いのが現状です。自費診療にて質の高い精密根管治療と適切な被せ物、そして定期的なメンテナンスにより自分の歯を長く保つことができます。
意思決定のプロセスを大切にする
セカンドオピニオンを求め、歯科医師に適切な質問をし、専門性と設備を備えた医師を選ぶことで、最適な治療選択ができます。
歯の治療は一度きりの選択ではなく、生涯にわたるお口の健康を守るために重要です。根管治療をするかしないかの判断は、単に歯の状態だけでなく、患者さんの年齢、全身的健康状態、経済的要因、そして何よりも患者さん自身の価値観や希望が大切になります。
最終的には、十分な情報を得た上で、信頼できる歯科医師と相談しながら、自分自身に最適な選択をすることが大切です。
当院では”歯を残すための”根管治療を行なっています。
精密根管治療を行う歯科医師紹介
理事長 渡辺 泰平(歯学博士)
資格
PERF-JAPAN講師(根管治療)
MicroPex Hygienic Laboratory講師(歯周病治療)
Karl Kaps Germany 認定講師(マイクロスコープ)
日本・アジア口腔保健支援機構 第二種感染管理者検定講師
日本顎咬合学会 認定医
認定医日本健康医療学会 認定医
日本・アジア口腔保健支援機構 第一種感染管理者
健康医療コーディネーター